(山本)無事にすべての調査が終わりました。きょうは少しだけ早起きして、下船の準備です。… って思ってたら、さっきまで飲んでいてこれから寝ようとする学生さんとすれ違いました。うらやましいなぁその体力(笑)

海上で見る朝焼けはなんだか特別です。さて、下船後には生き物の輸送という重要ミッションが待っています。まずトラックまではどのように運ぶのがいいか、その後はどうやってダメージを抑えながら水族館まで連れていくのか、最良の方法を頭の中でシミュレーションします。

起床時間になると、きのう同様みんなでお世話になった勢水丸のお掃除タイムです。

朝ごはん(復活!)。海上のごはんももっと楽しめるようになれたらなぁ…。
(渡部)私は、ぐっすり寝てしまっていたので、朝焼けは見られず!うらやましいです。
さて、下船準備にかかります!今回は、海外水族館勢を含め、助っ人がたくさんいたので、降りる前に、どの荷物から運び出すか、生き物をどのように移動するかなど、みんなですり合わせをしました。これまでの乗船では、この作業も少人数でおこなってきましたので、とても心強い!ふと、片付いた居室をみて、徐々に寂しくなってきました。たった 2日間でしたが、とても濃い時間を過ごすことができました。

(山本)待ちに待った陸!帰港です。みんなでたくさんの荷物を運び出し、私たちは生き物の状態を確認しながら慎重にパッキングしていきます。水族館まで元気でいてくれよー!

今回の参加者みんなで写真を撮ってもらいました(撮影者の方の指が… 笑)!今回の航海、海は荒れましたが、天気は本当に良かった…。
残念ながら当初予定していた深海生物はあまり得られませんでしたが、みなさんと過ごした「経験」が私たちの血となり肉となり、間違いなくこれからも続く飼育員人生のなかで大きな力となってくれるでしょう。連れて帰る生き物たちの命を預かり、長距離運転頑張ります!
最後になりましたが、本調査航海を支えてくださった勢水丸の船員のみなさん、かけがえのない楽しい時間を一緒に過ごしたみなさま、そして勢水丸!ありがとうございました!
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
三重大学大学院生物資源学研究科 附属練習船「勢水丸」(三重大学)での北里大学海洋生命科学部の乗船実習