私は 3か月ぶりの江の島潜水調査。水温が 19~ 20℃とちょっと寒くなってきました。
これまた久しぶりに西川トリーターと一緒に潜水です。
寒くなってきたとはいえ、まだ 20℃。海藻もまだまだ繁茂しているようすもありませんでした。今回の潜水は魚影が濃いなー。という印象でした。
カミナリベラ、ニシキベラ、キュウセン、ソラスズメダイ、メジナ、タカノハダイ、キタマクラ、カワハギ、ハコフグ、ゴンズイ、ホンソメワケベラ、無脊椎動物でイセエビ、シロウミウシ、ムカデミノウミウシなどそれぞれ数が多く、カサゴに関しては、どこを見てもカサゴが視界に入るくらいの雰囲気で見ることができました。
カサゴ多すぎかな、は置いといたとしても、私が江の島に潜り始めて 2年ばかり、生き物たちを見ながら「いつもの面々だな。」と思えるようになりました。
いつものウツボ
いつものイセエビ
いつものゴンズイ
多すぎカサゴ
キビナゴの群れもいました今の江の島には、この生き物が普通にいる。これが意外と重要な情報なのです。
これまで見たこともない生き物が江の島で初めて見つかった。なんてことは今後もおそらくよくあることで、その生き物が珍しいのかどうかの判断も、「今」の海を認識していないと判断できません。
数年後、今と何が違うのか。何が違うか想像できない今、記録できるものを着実に、将来それが比較できるように今の記録をしっかり残しておくことが大切です。
また、発見もありました。
8月のフィールド調査では、これまで気にしていなかった小さなユビノウトサカが見られたという話をしていましたが、今回は、いつも調査をしているナンヨウヤギ属の仲間の小さな群体も見つけることができました。
このナンヨウヤギ属の仲間の成長速度を調べているのですが、水槽内でも見ていると、1か月で数 mmずつは成長しています。それと比較すると、大きさ的に数 cmある群体は昨年生まれか。1 cmあるかないかくらいの小さいのは今年生まれか。などと想像できそうです。
ナンヨウヤギ属の小さな群体記録しておくことが多いですね…
今回、ウェットスーツでも全くストレスなく潜れました。来月になったらもっと寒くなってくるのでしょうか。もうそろそろドライスーツの出番かもしれません…
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。