2026年05月13日

江の島潜水調査/ 5月

  • 期間:2026年5月13日(水)
  • 場所:江の島周辺
  • 目的:潜水生物調査
  • 担当:加登岡・園山


気温も暖かくなり、江の島周辺の水温は19℃と水の中も徐々に暖かくなってきています。今回の調査の目的は江の島周辺のイシサンゴを見つけることです。透明度は良くなく、数m先は濁っていて何も見えない状況でしたが、コンパスと巨岩を頼りに水中を進みます。

潜ってすぐに視界に入ってきたのは繁茂したワカメの海中林でした。去年の 7月に潜ったときには海藻がなかった印象だったので、景色が一変しました。

ワカメの海中林ワカメの海中林

その他、タカノハダイやウツボ、カサゴにアオウミウシなど、いつものメンバーがお出迎えしてくれます。

アオウミウシアオウミウシ

面白かったのは泳ぐシモフリウミシダを観察できたことです。普段は岩などにくっつきじっとして、まるでシダ植物のようですが、泳ぐようすを見ると、改めて動物なんだというのを感じます。



今年のサンゴの調査から位置情報を得るためにドックリールをブイとつなぎ、そのブイにGPSを付けることで、水中の位置情報を後から追えるようにしています。犬の散歩ならぬブイの散歩です。
2月に潜った城ヶ島や勝山の海のサンゴは比較的浅い水深を好む種のため、水深 5m程まででいろいろな種類が見られましたが、今回の目的の種はそれよりも深い位置にあるサンゴとなります。そのため、まさかのドックリールの長さが足りないという事態にも陥りました… 長さ10mはあるのですが、それ以上深いと…
今回バディの園山さんがサンゴの撮影で、私がGPSの担当だったので、園山さんがサンゴを発見して、バシバシ撮影しているのをただ真上から眺めていることになりました…
基本的に私が後ろをついて行くため、こっちの状況に気づいてくれないかなと思いながら、試しに水中で「園山さん!」と叫んでしみました。もちろん酸素を吸うために口にレギュレーターをくわえているので実際には「ふふふふふん」みたいに聞こえたと思います。しかし、ちゃんと気づいてくれました。そんな所で何してんのという感じでしたが、ジェスチャーでこれ以上潜れないというのをアピールすると、大量の泡を口から吹き出して爆笑しながらも意思疎通がとれました。その後、ドックリールを持ってもらい私も無事サンゴの観察をすることができました。

そんなことが何回かありながらも、無事にキクメイシモドキとシオガマサンゴを見つけることができました。

キクメイシモドキキクメイシモドキ

そして、今回発見した生物で最も驚いたのは、何とコブダイがいたのです。すぐに岩の下に入ってしまったため、写真はすごく分かりにくいのですが、右上のうっすら見える赤い影がコブダイにです。少しコブが出始めているサイズなので、しばらく江の島周辺にいついているのではないかと思います。

コブダイコブダイ

今年になって、相模湾にもコブダイいるけどあまり見ないよねとトリーター同士で話しをしていたのですが、まさかこんな身近にいるとは思いもしませんでした。場所は把握できたのでまた出会える日が来るはずです。
最後はマアジとムツの幼魚の群れに囲まれて潜水調査終了となりました。

マアジの幼魚の群れマアジの幼魚の群れ

ムツの幼魚の群れムツの幼魚の群れ

潜るたびに新たな発見ができる江の島の海です。次の調査では何が見られるでしょうか?お楽しみに。

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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