本種は世界最大級のタコとして知られ、全長3m、体重 30~50kg にも達します。
日本では、北海道から太平洋側は相模湾、日本海側では五島列島にかけて、潮間帯から水深 200mに分布しています。 マダコと比べて冷たい水を好むため、水温の低い深場の岩礁域や砂礫質の海底に多く生息しています。
夜行性のため、昼間は岩の隙間など身を隠すのに適した場所で静かに過ごし、夜になると活発に活動し、8本の腕を器用に使って甲殻類や貝類、魚類などさまざまな生き物を捕食します。
寿命は3~5年程度とされており、オスは交接後、メスは産卵・保育を終えた後に一生を終えます。 特にメスは岩や海底の隙間に房状の卵を産み付け、孵化までの約半年間、ほとんど食事をとることなく卵を守り続けます。 この生態は、命を繋ぐことの大変さと尊さを私たちに教えてくれます。
大きな体やダイナミックな動き、深く興味深い生態など、多くの魅力にあふれた生物です。 この機会にぜひミズダコの姿をご覧ください。
本展示のミズダコは、越前松島水族館 のご協力により入手することができました。