2025年11月14日

櫛板があるのは今だけ!
貴重 コトクラゲ(幼生) 展示中

  • 展示開始日:2025年 11月 14日(金)
  • コトクラゲ(幼生)
  • 学名:Lyrocteis imperatoris
  • 英名:Harp comb jelly
  • 有櫛動物門 有触手綱 クシヒラムシ目 コトクラゲ科
  • 大きさ:約 3mm
    採集場所:相模湾 江の島沖
    展示場所:クラゲサイエンス


ウサギの耳を思わせるかわいらしい姿のコトクラゲは、1941年に昭和天皇が江の島沖で初めて採集されたクシクラゲの仲間で、1942年に京都大学の駒井卓博士により新種として記載されました。学名(Lyrocteis imperatoris)は発見者である昭和天皇への献名で、種小名の「imperatoris」は天皇を意味しています。
展示個体は、2025年 11月 11日の江の島沖での水中ドローン調査において成体のコトクラゲを採集した際に、キャニスター(採集した生物を収容する容器)内で放出された幼生です。百数個体放出され、展示と併せて、バックヤードでも育成をおこなっています。採集された成体は、深海Ⅱで展示をおこなっていますので、併せてご覧ください。
生まれたばかりのコトクラゲは、他のクシクラゲ類(カブトクラゲなど)と同様に櫛板を持ち、浮遊生活をおこないます。その後、成長に伴い櫛板はなくなり、着底、大人の姿へと変化していきます。

幼生
櫛板がまだある状態(大きさ約 2mm)
稚クラゲ
約 3か月後、櫛板がなくなり、着底(大きさ約 1cm)
成体
ウサギの耳を思わせる姿(大きさ約 15cm)


※展示個体は2025年11月11日におこなわれたFullDepth、JAMSTEC、トワイライト・オーシャン研究機構とのD-ARK関連調査機器テストを目的とする共同調査で採集しました。
※短期間の展示となる可能性があります。ご了承ください。

本プロジェクトは、日本財団の支援を受けて笹川平和財団海洋政策研究所が実施する「オーシャンショット研究助成事業」により助成を受けたものである。
オーシャンショット研究助成事業は日本財団の助成を受けて笹川平和財団海洋政策研究所によって実施されている。

新江ノ島水族館は、JAMSTECと深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究をおこなっています。

クラゲサイエンス

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