2025年が始まってはや 2か月。最近の江の島では、オオタマウミヒドラやミズクラゲのエフィラ幼生が続けて採集されており、春が近いなーと感じます。2024年度ももう終わり。今年もさまざまなクラゲに出会うことができました。新たな一年を始める前に、この一年を私なりにクラゲで振り返ってみようと思います。
2024年 4月
4月下旬に黒潮生物研究所の戸篠博士と一緒に長崎へクラゲ採集に行きました。早朝の漁港で初めてハナガサクラゲを採集することができて感動!
2024年 5月
5月10日、2024年度「初ガツオ(カツオノエボシ)」! 早い時には 4月の中旬頃に来ますので、ちょっと遅めの印象でした。夏もあまり多くなかったような。今年はどうでしょうか。
2024年 6月
6月20日。初めて江の島で「コモリクラゲ」というクラゲが採れました。(ほぼ)毎日採集を続けている我々でも、毎年何種類かは見たことのないクラゲに出会います。
2024年 7月
7月12日からは「えのすいのくらげ展」がスタートしました。ノルウェーのベルゲン大学のご協力で実現することができた世界初の展示「ポドコライナ・ボレアリス」や、館内各所にクラゲをちりばめたクラゲまみれの企画展、みなさまお楽しみいただけたでしょうか。
2024年 8月
湘南の夏の風物詩、「ギンカクラゲ」や「タイヘイヨウアオミノウミウシ」がやってきました。昨シーズンは、なんだか色違いのギンカクラゲ(黄色や白)が多かったなーという気がします。
2024年 9月
アメリカのモントレーで野生のパシフィックシーネットルを見ることができました! 普段から育てたり展示したりしてるクラゲですが、野生の姿を見ることができて感動です。
2024年10月
足立トリーターと渡部トリーターがマレーシアから「ミノクラゲ」を採集してきてくれました! この 2個体は現在もクラゲファンタジーホールで活躍中です。ずいぶん小さくなりましたが、まだ元気に拍動していますよ!
2024年11月
岩手県までエチゼンクラゲを見に行きました。その大きさにびっくり。いつかこの迫力を展示でみなさまに紹介したいと思います。
2024年12月
駿河湾で採集してきた「赤ほっぺ」こと「アマミカブトクラゲ」を当館初展示として紹介しました。本種は現在もバックヤードで飼育しているのですが、なぜか特徴である赤い斑紋がものすごく薄くなってしまいました…。栄養が足りなかったのか? いつでもかわいい赤ほっぺを見ていただけるように飼育・観察を続けてみます。
2025年 1月
クラゲ採集 in 伊勢湾。クラゲフィーバーで、たくさんのクラゲを採集することができました! 現在クラゲサイエンスで展示しているウリクラゲ、オワンクラゲ、チョウクラゲ、ドフラインクラゲたちはこの時採集してきた個体なんですよ。
2025年 2月
相模湾大水槽で「ハネウミヒドラの仲間」が大発生! 今までもいたのですが、こんなに増えたのは初めてかも。あまりにうれしくて、ダイビングショーの「フィンズ」でも度々紹介させていただきました。こんな見た目ですが、クラゲの仲間でいわゆる「ポリプ」の状態です。
2025年3月
一昨日採集できたオオタマウミヒドラ。 3mmくらいの小さなクラゲですが、よく泳ぐので目がなれてしまえば見つけられると思います。本種は一年を通して見られますが、特にこの時期に多く、穏やかな漁港の水面でこのクラゲがぴょこぴょこ泳いでるところを見ると「あー季節が一巡りしたなー」と感じます。
2024年度の江の島は、ここ数年と比べると全体的にクラゲの種類も数も少なかったです。特に夏~秋にかけて、何も採れない日が何日か続きました。冬ならわかるのですが…明らかに「異常」な感じでしたね。今年はどうでしょうか。引き続き、「(ほぼ)毎日採集」も続けていきます。
選ぶのがすごく大変でしたが、一か月ごとに一つずつクラゲに沿っての思い出を紹介させていただきました。今年度はイベントごとが多く、個人的には特に濃い一年だったなと思います。もっといろいろな経験をして、2025年度もクラゲの世界をみなさまに紹介していきたいと思っています!