2009年11月19日
トリーター:戸田

毛換わり


オットセイの「スバル」このところほとんど陸場で寝ています。
普段の行動は陸場 50%、水の中 50%位ですが、陸場のほとんどは夜寝る時ですので、日中は泳いでいます。
いま陸場にいる理由は毛換わり中だからです。

オットセイやアシカなど鰭脚類は 1年に 1回、全身の毛が抜け換わります。
スバルの毛換わりは 8月の下旬に始まりました。
行動に変化はありませんが、寝た後にふけのような物が残っていますので、始まったと気がつきます。
2か月ほどは、こんな状態で、特に行動に変化はありません。
11月になると寝た後には、大量の抜け毛が残るようになります。陸場にいる時間も長くなり、食欲もなくなります。

では、何故、毛換わり中、水に入らなくなるのか?
オットセイプールの水は冷やしています。
普段は皮下脂肪と毛の中に空気を入れる方法、いわばダウンジャケットで防寒しています。
このダウンジャケットが機能しなくなることと、この期間は大量の血液が体表に流れます。水に入るとこの血液が冷えてしまうため、陸場にいることが多くなります。
去年は 22日に、おととしは 26日に毛換わりが終わっていますので、もうそろそろ終了かな?

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