2019年03月09日
トリーター:佐野

涙と鼻水

三寒四温な日が続きます。写真は今日のような暖かい日の一枚。
アオウミガメプールで聞こえたお客さまの声
「めっちゃヨダレたらして寝てる。」
見ればその寝顔から糸を引く一筋の光が・・・。

人間だったらかなり恥ずかしい状態ですが、ウミガメにとっては24時間、365日起こっている普通の状態です。
ウミガメは甲羅以外の鱗板は水が通りやすいαケラチンというもので出来ているので、海水が体に入ってくる上、餌からも塩分を取り入れています。
この余分な塩分を排出するのが塩類腺という器官です。

ウミガメの涙は血液の約6倍、海水の約2倍の浸透圧まで濃縮することが出来ます。
ウミガメの場合、目の後ろ側に分泌管が開口しているので涙に例えられたりするのですが、「クロ」の場合、状況的にヨダレに形容されてしまったようです。残念。

ペンギンの場合はこの塩類腺の分泌孔が鼻孔に開口するので、鼻水に例えられます。
こちらも一年中出ているものです。

涙が止まらない。鼻水が止まらない。最近よく聞くフレーズです。
花粉がよく飛ぶ陽気こそ「クロ」は昼寝をしていることが多いのですが、気持ちよさそうな寝顔は花粉を押し切ってでも見る価値ありです!

ウミガメの浜辺

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