2019年06月21日
トリーター:足立

今週のおすすめ

アデヤカキンコアデヤカキンコ

リンゴとキュウリとウサギ

「ナマコ」というと、華やかなイメージはないかもしれませんが、今、“太平洋”には、とても派手な色彩のナマコがいます。その名もアデヤカキンコ。英名をシーアップルといいます。
ナマコは細長い形のものが多いので、英語ではシーキューカンバー(海のキュウリ)と呼びますが、アデヤカキンコはキュウリを立てて上から押して丸くしたような形をしていて、確かにキュウリよりはリンゴに似ているかもしれません。
キッチュ?でサイケ?で艶やかな、「海のリンゴ」という名の海のキュウリに、ぜひ注目してみてください。きっと、あなたの中のアートな部分が刺激されるでしょう。

というわけで、シーアップルは一般的なナマコのイメージからはちょっと逸脱したナマコ
かもしれません。
では、一般的な、ナマコのイメージって?

おそらく、色→地味、大きさ→15cmぐらい、形→ほぼ円柱形、動き→遅い、といったところかと思います。逆に、そのような生きものは、ナマコではなくても「ナマコだー!」と言われるほど、ナマコは意外とメジャーな生きものなんだな、と、私はタッチプールの担当に入るたびに思っています。

ナマコではないのですが、「ナマコ」と呼ばれている、タッチプールのその生きものは「タツナミガイ」です。貝殻が退化した貝の仲間です。英語では「Sea hare=海のウサギ」と呼ばれます。

ちなみに、朝早い時間に行くと、タツナミガイのお食事風景を見ることができるかもしれません。緑色の海藻を食べていますが、ワカメではありません。お味噌汁のワカメは緑色ですが、あれは熱が加わって緑色に変化したのです。ワカメは褐藻なので、生のワカメは茶色です。タツナミガイたちが食べているのは緑藻のアオサの仲間です。アオサ汁のアオサと同じグループです。
タッチプールには、本当のナマコもいますので、ぜひ、触りながら比較してみてください。
ただし、水中で! 優しく! お願いします!!


タツナミガイ

太平洋

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