2021年02月20日
トリーター:田窪

カピバラ「ココロ」の採血

おっとりしているイメージのあるカピバラですが、「ココロ」はどちらかというと臆病な個体です。
そんな「ココロ」とトリーター、そして私たち獣医は採血ができるようにトレーニングを進めてきました。

当初はなかなかうまくいかず、「ココロ」が採血台から離れてしまったり、針を刺すことができてもうまく血管に当たらなかったりと苦労しましたが、昨年の12月3日、遂に採血に成功しました
メスの「ヒナタ」は昨年の3月に初めて採血ができたので、9か月ほど後れをとりましたが、「ココロ」は一度採れるようになってしまえば、毎回検査に必要な量がしっかりと採れています。


その道のりについては以前のトリーター日誌で、山本トリーターが紹介してくれています。

採取した血液は、もちろん検査をします。
下の写真は、「ココロ」の白血球を顕微鏡で数えている時の写真です。
白血球は免疫に関する細胞で、感染症にかかった時などにその数が増加します。


細かい粒粒が白血球です

12月、1月、2月と、3か月連続で採血を成功させることができました。
えのすいでカピバラを飼育するのは、この2頭が初めてなので、これまでの血液検査のデータがありません。

毎月の採血、というとヒトと比べて多いように感じられると思いますが、健康な時の血液のデータを蓄積することが大事なのです。
いざ調子が悪くなった時、どの臓器ががどう悪いのか、治療の効果はどうだったのかなどを、健康な時と比べてどのように変化したか調べることで、分かるようになるのです。

関連日誌
2021/01/21 ココロ、頑張りました

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