2021年03月13日
トリーター:山本

クラゲサイエンスの標本コーナー

最近、クラゲサイエンスの標本コーナーを結構大胆にリニューアルしました…!
内容は、去年の12月に出た「群体性ヒドロ虫類ギンカクラゲおよびカツオノエボシの色彩保存法の確立」という論文の紹介をしています。
その論文を簡単に説明すると…

そもそも、ギンカクラゲとカツオノエボシの綺麗な青色って、今までの固定方法(ホルマリン)では、しばらくすると真っ白になってしまっていたのですが、固定する薬品をとあるものに変えると、色を残したまま固定することができますよーという内容です。
その新たな固定方法で作成した標本を展示しています。それがこちら。


…いやいや…色、ちょっと抜けてますね…。これは、どうしても解決できない「展示場所」と「温度」の壁がありまして…。固定液の適正保存温度に対応できず、色が抜けてしまう事に繋がっているみたいです。
しかし! これを作成したのは去年の夏(9月)! 半年近くたっていますが、普段の方法よりも明らかに色が残っていることは確かです! ほら、ギンカクラゲなんて特に!
…はい、また今年のシーズンが始まったら、綺麗な標本をつくりたいと思います。

と、そんなトラブルもありながらも、これでいつでもギンカクラゲやカツオノエボシをじっくり観察することができるようになりました。一人でも多くの方に見ていただけたら幸いです。

こんな感じで、クラゲサイエンスの標本コーナーは結構自由にできることが分かりましたので、これからちょくちょく、さらなるサイエンス感を目指して変えていこうかなと思ったのでした。サラっと変えることがあるかも知れませんので、お見逃しの無いように!

クラゲサイエンス

RSS