2021年06月27日
トリーター:藤田

フウセンウオ続報!

みなさんこんにちは。藤田です。
梅雨真っ只中にしては、最近良く晴れた夏空が多いような気がします。
この前も もこもこの入道雲を見つけて、夏だー!と思ったほどです。
なんてことを書きつつ天気予報を見てみると明日から見事に雨マークがずらり。
台風も近づきいよいよ梅雨らしくなりそうですね。

さて、今日はフウセンウオの続報です。
前回の日誌で新たな飼育下四世のフウセンウオが誕生し、まだ他にも発生が進んでいる卵塊があると紹介しました。
先日、そのいい感じの卵から無事にフウセンウオがふ化しました!
下の写真の小さい方がふ化したばかり、6月生まれのフウセンウオです。
ちなみに一緒にいる大きい方が5月生まれのフウセンウオです。


5月生まれと6月生まれの稚魚

この写真を撮った時は5月生まれの稚魚たちと同じ容器で暮らしていたのですが、約1か月でここまで大きさに差が出るのかと驚きです。
また、こうして比べてみると5月生まれのフウセンウオたちの成長を感じられますね。
大きい子も小さい子もみんなこのまますくすくと成長してほしいです。

そしてこちらは先日朝の水槽掃除の際に撮った写真です。
ちょっと見えにくいのですが 左下の貝の中、オレンジ色の何かが入っているのがわかりますか?


取り上げてみると...


ありました!
貝にみっちり詰まったフウセンウオの卵です。
本来ならば卵を守るために、オスのフウセンウオが貝に蓋をするかのように入っているのですが、この卵を守っていたオスはどこかへ行ってしまったようです。
これまでふ化したフウセンウオの卵も、親魚が守るのをやめてしまったものを拾い上げて育てています。


今回取り上げた卵をよく見てみると・・・ いくつかの卵が発眼しています!
今のところ無事に発生が進んでいるようです。
新たな可能性に喜ばしい反面、ここまで来たならもう少し卵の世話を頑張ってほしかった気持ちもあります。


取り出した卵塊

写真だと分かりづらいのですが、右側の広がっている方、実はくぼみになっています。
実は以前にも同じような形の卵塊を見たことがあり、不思議な形をしているな~と思っていたのですがその理由までは深く考えず、分からず仕舞いでした。
それが今回、貝から卵を取り出してみて初めてこの形の理由に気がつきました。
貝の中にたくさんの卵を産み付けていき、最後にフウセンウオがフタをするようにぴったりはまると必然的にこのような形になるんですね。
巻貝の中の構造を考えてみれば確かに納得です。
最初見た時理由に気づけなかったことは少し悔しいですが、こうした小さな発見でも自分で気づくと面白いものです。

よく観察し、疑問を持ち、考える。
当たり前だけどとても大事なことだと改めて思いました。
これからもこの意識を忘れないようにしたいです。

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2021/05/19 祝フウセンウオ誕生!

太平洋

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