みなさんこんにちは、藤田です。
9月になっていきなり肌寒くなりましたね。
栗味のお菓子が美味しくて、もうすっかり秋気分です。
季節の変わり目ですので、体調を崩さないよう気を付けていきましょう。
数日前にウツボの話をしたばかりなので、今日のトリーター日誌は私の最近のお気に入りの生物を紹介したいと思います。
それは、8月から深海Ⅰで展示している「ダーリアイソギンチャク」です。
深海担当の班にいるのに、深海の生物についてのトリーター日誌を書くのは初めてな気がします(笑)
ダーリアイソギンチャクは以前にも“えのすい”で展示されていたそうですが、私が入社したときには展示水槽ではなくバックヤードで暮らしていました。
バックヤードにいた時から密かにお気に入りだったので、みなさんにも見ていただけるようになって嬉しいです。
私は初めて「ダーリアイソギンチャク」という名前を聞いた時、「まさにこのイソギンチャクにぴったりの名前だ!」と、とてもしっくりきた記憶があります。
多数の触手がダリアの花弁に似ていることが名前の由来になっているのですが、「ダーリアイソギンチャク」と聞いて、私と同じような感想を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか?
私は花について詳しくはないので、単純な思考で花弁が幾重にも重なった大ぶりなダリアしか想像できなかったため、しっくり来ただけかもしれませんね。
改めて調べてみたところ、ダリアはさまざまな品種改良がなされ、その数は数万種にも及ぶと言われているそうです。
品種によって花弁の数や形、色、開花の仕方まで多岐にわたるようで奥が深そうです。
基本的にダリアは初夏から秋にかけて咲く花で、開花期間の長い花ですが、まさにこれからの秋頃が見ごろだそうです。
さて、植物のダリアからダーリアイソギンチャクに話を戻しましょう。
日本では本州中部の太平洋沿岸、日本海沿岸の水深 100~1000mに生息する深海性のイソギンチャクです。
相模湾でも生息が確認されています。
多くのイソギンチャクは岩や石などに付着していますが、ダーリアイソギンチャクは海底を転がって移動するんです!
まん丸に丸まってころころと海底を転がるダーリアイソギンチャク、見てみたいです。
ふわっと大きくなっていたり、ちょっとしぼんでいたり、水槽の中でも色々と形を変える面白いイソギンチャクです。
花が好きな方もそうでない方も、ぜひ深海のダリアに目を向けてみてくださいね。