2021年12月09日
トリーター:西川

アミキカイウツボの光るお話

みなさん、ウツボにはどんなイメージを持っていますか?

獰猛(どうもう)で人にも襲いかかるような怖いイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
確かに鋭い歯を持っているので嚙みつかれたら大きなけがになるのは確実ですが、獰猛な性格というのは間違いで、実はとても臆病なんです。
よく見ると海のギャングという別名が似合わないほど顔つきもかわいいんですよ。
ウツボ大好きトリーター がウツボについて過去に何度も日誌を書いているので、その魅力はすでに伝わっているかもしれませんね。

今回のトリーター日誌では、これまで持っていたウツボのイメージがさらに覆るようなお話をします。
紹介するのは、ウツボの仲間「アミキカイウツボ」です。

アミキカイウツボアミキカイウツボ

アミキカイウツボは、大きさ約 30cmで太さも大人の指くらいしかないとても小柄なウツボです。
このウツボのイチ押しポイントは、紫外線を当てると全身が光ることです。みなさん光るウツボがいることを知っていましたか?
私はこのことをつい先日知ったのですが、とても驚きました。
紫外線から体を守るために光るそうですが、アミキカイウツボはサンゴ礁があるような水深の浅い場所に暮らしているので納得です。
生物は本当によくできていますね、感心してしまいます。
紫外線で光るのは体に蛍光タンパク質を持っているためで、とても強く光ります。
試しに紫外線を当ててみると、、

光っているようす光っているようす

この光り方、すごくないですか。
ちょうど後ろを向いているところで背中全体が黄色く光っています。
これは、テーマ水槽で展示するしかないと思いました。
12月25日までのテーマ水槽では「キラキラ輝く光のクリスマス」と題して発光生物や蛍光タンパク質をもつ生物の展示をしています。
つまり、この光をみなさんにも実際に見てもらうことができるのです。
アミキカイウツボの光る展示、すぐに準備するのでお楽しみに!
光っているようすをぜひ間近でご覧ください。

相模湾ゾーン

RSS