2024年02月12日
トリーター:島森

トリーターの試行錯誤

フンボルトペンギンたちと過ごすようになって早1年。毎日ではないけれど、1年前よりもペンギンと過ごす時間が増えてきました。
初めて担当する生き物たちがいるときは、まずは「その子たちのことを知ること」から始めていきます。
ペンギン1羽1羽の性格や食べ方の違い、縄張りなど私にもだんだんとわかってきました。
彼らのことを知れたら、次に私がやるべきこと。それは「彼らのためにできることを考える」です。

今足が悪く、自力で立つことができないペンギンが1羽います。名前を「チッチ」といいます。
昼間はほとんどをみなさんから見えないところで過ごしていますが、朝はみんなと一緒にプールを泳いでいるので、会うことができます。
今は 10時開館なので、開館直後にペンギンプールへ来てもらうと会えるかもしれません。
ただ、「チッチ」の気分次第で泳ぐ時間が変わるので絶対ではないですが・・・ 。

「チッチ」は泳いでいない時間、腹ばいの姿勢で過ごしています。

ご家族やペットの介護をされた方はわかるかもしれませんが、ずっと寝たままの姿勢だと体が擦れてしまうことがあります。
幸いなことに「チッチ」は泳いだり、腹ばいの姿勢でもよく動いているんですが、体の擦れは避けきれません。
そこでトリーターが試行錯誤を重ねた服を、泳いでいない時間は着ています。こんな感じ。

トリーター手作りの服、いろんな生地で作ってきたそうです。
この写真で着ている洋服はトリーターの制服(ポロシャツ)をリメイクして作られたもの。
トリーターの試行錯誤はここでは終わりません。
“えのすい”のペンギンたちは高齢化が進んでいます。そんなおじいちゃん・おばあちゃんたちがゆったりと泳ぐことができる簡易プールはできないかをペンギン担当者で考え中。もちろん今のプールでみんなと泳げるのが理想ですが、おじいちゃん・おばあちゃんになるとヒトと同じように足が悪くなったり、目が見えにくくなったり、すぐに逃げられなくなったりと体にも老化がみられるようになります。
そんなペンギンたちも安心してゆったり泳げるように、簡易プールを用意しておこう!!というのが私たちの考え。
「チッチ」は足が悪いため、泳ぐときに小回りな動きができません。「チッチ」も泳ぐことを考えると、スペースは広い方がいいなと思っています。
必要なときに設置ができる、おじいちゃん・おばあちゃんが安全に泳げるスペースがある、そんな理想のプールを現在探しています。なければ作ることになるのかなぁ。

もしも、「こんな簡易プールがあるよ」などいい情報をお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください(^^)

現在(いま)だけではなく将来のことも考えながら、トリーターの試行錯誤は続いていきます。
また進展があったらトリーター日誌へ載せますね!

ペンギン・アザラシ

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