2024年09月19日
トリーター:山本

Kurage con 2024 in Monterey
~研究発表編~

行ってきました! アメリカ! 今回は、9月11日、12日に開催された「Kurage con 2024 in Monterey」に参加してきました。「Kurage con(クラゲ飼育者の集い)」とは、鶴岡市立加茂水族館・モントレーベイ水族館・パリ水族館が中心となって開催する、世界規模でのクラゲ飼育者の集まりです。あーー楽しかったーー!と写真を見返しながら、帰りの飛行機で今これを書いています。時系列はちょっとごちゃごちゃしますが、内容ごと(研究発表編・水族館見学編・野生動物編・そのほか編)にまとめて今回のアメリカ出張について、みなさまにご報告していきます。

今回は、アメリカのカリフォルニア州にあるモントレーベイ水族館で開催され、当館にもお声がけをいただきましたので、私とあわたんで参加してきました。モントレーベイ水族館といえば!実は、えのすいの一番大きなクラゲ水槽で展示している「パシフィックシーネットル」は、約30年前にモントレーベイ水族館から譲り受けたポリプから育てているものなのです。
かなり前から当館とも深い関わりのある水族館なので、私もいつか行けることを夢見ていました。
私も(あわたんも)アメリカに行くのは初めてで、いろいろと不安を抱えながら出発しましたが、参加者には普段からお世話になっている加茂水族館やパリ水族館のみなさま、かごしま水族館やシーライフ名古屋のみなさま、そして、昨年ノルウェーで開催された国際ヒドロ虫学会で仲良くなったベルゲン大学の研究者の方がいて、なんだか知り合いばかり…!慣れない英語の発表も控えていましたが、現地に行ってしまえば何とかなるような気がしておりました。当たり前ですが、日本→アメリカの移動では日付変更線を越えるため、9月9日の夕方に出発したのに、到着は9月9日の朝です(???)。空港からモントレーまでは車で約3時間。右車線だ…信号赤でも右折していいんだ(地域によるそうです)…すぐクラクション鳴らす…と、交通文化の違いに感動しながら向かいます。そして到着モントレーベイ水族館!

初日は水族館を見学したのですが、その話は次の回で。翌日からついにKurage conが始まります。
今回私(とあわたん)は、「えのすいのくらげ展」でも特別に展示を行っているカツオノエボシについて発表してきました。

当館でこれまで得てきたカツオノエボシの飼育方法と、今回新たに作成した水槽についてまとめました。やはり本種の知名度と注目度は高く、多くの方に興味を持っていただけたようです。終わった後、「こうしたらどうか」とか「ああしたらもっとうまくいくと思う」とか、いろんな意見をもらうことができました。今後のアップデートがより楽しみです。
他の方の発表では、シダレザクラクラゲの飼育繁殖方法とか櫛クラゲ類の繁殖方法とか…当館ではまだ実現できていないような、ハイレベルな内容ばかりでとても刺激をもらいました。みなさまにもっとクラゲの魅力をお伝えするために、私たちもまだまだ頑張らねば。この会を通して、クラゲ飼育に関しての最新情報を交換することができたことはもちろんなのですが、困ったら気軽に尋ねることができるクラゲ仲間が増えたことが何よりの成果です。

さて、無事に発表も終わり、肩の荷が下りました! Kurage conの2日目はモントレーベイ水族館のバックヤードと、深海生物ファンならだれもが憧れる MBARI(Monterey Bay Aquarium Research Institute:モントレー湾水族館研究所)の見学です。まとめられるか不安ですが、お楽しみに!

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