水族館のメインであるはずの魚や無脊椎動物たちですが、わかりやすい面白さやかわいさは少ないのがもったいないところ。
例えば、みなさん、ヤギって聞いたことあります?
山羊じゃないですよ、海のヤギ。ヤ↑ギ↓じゃなくて、ヤ↓ギ↑。
こんなやつです。
なんだ、木の枝か。と、なんも知らなかったころの私はあまり興味を抱きませんでした。
でもね、この木の枝みたいなのが、大変身するんですよ。
こんな感じ!!!
めっちゃきれいじゃないですか?????
ほかにも…
このイソギンチャクみたいな部分をポリプっていうんですけど、難しいことは置いておいて、花がいっぱい咲いているみたいな感じになるんです!
しかもね、ポリプが開いてないときは赤い木の枝とか茶色の木の枝とかなのに、ポリプが開くと一気に黄色とか青とか、色鮮やかになるんです!
これとか分かりやすいかな?
青いポリプが開きかけているヤギです。元の部分は赤っぽいというか、茶色っぽいというか。開きかけているポリプと色が全く異なっているのがわかるかと思います。
これらのヤギたちは太平洋 暖かい海~黒潮~で楽しめます。
ちなみにポリプが開いている時間帯はわかりません。朝方よくポリプが開いてるなーというときもあれば、朝は枯れ枝みたいで昼間や夕方にぶわっと開いてるときもあります。
ちなみに、相模湾ゾーン 海岸水槽 逗子沖サンゴの水槽ではいつでもポリプが開いている状態を展示できるように工夫しているのですが、太平洋 暖かい海~黒潮~の水槽では本人(?)たちに任せているので、そのランダムさがまたいいなぁと思っています。
あと、今のうちに見ておいてほしい魚はナンヨウツバメウオ。
大きい姿はこちら。暖かい海~黒潮~のトロピカル水槽にいるのですが、♠️(スペード)みたいな形をしてます。
どこがツバメ??? と思った方はトロピカル水槽の左側にあるチンアナゴとかがいる水槽を見てください。「ツバメ」ウオの由来になった姿が今なら見られちゃいます。
それがこちら!
どう? 「ツバメ」がぴゅーっと飛んでいるように見えませんか?
成魚と幼魚でこんなに形が違うんです。
そして成長途中の子はこんな感じ。
この形はこの形で、三日月みたいでかわいいです。
こういうのって、その魚を知ってるか知らないかで面白さが段違いで変わってくるから本当にもったいない。
えのすいトリーターはこういう話を山ほど持っているから、もっともっといろんな形の、気軽で手軽な手描き解説とかが増えたら、ただきれいだけじゃなくて見る楽しみがもっともっともっと増えるのになー!!!! て思います。
さて、10月から担当が替わることになったので今後は相模湾やシラスやカピバラのお話になるかもです。
これまで、アオウミガメの「クロ」やアカウミガメの「ナナ」、トロピカル水槽のサメたちとはだいぶ仲良くなった(多分)ので、ちょっぴり後ろ髪が引かれますが、今回の担当替えは久しぶりの哺乳類…! という下心もあったり。
ちょうどきょう、カピバラの飼育研修をやったところです。
なんにせよ、自分も知識がまた増えるので楽しみです。