前回の続きです。
さて、野生動物について。以前モントレーに行ったことのある先輩トリーターからは「モントレーベイ水族館のまわりではアシカが普通にみられるよ」と聞いていました。いやいや…そんなこといったって、ちゃんと探さないといないでしょ…と思っていたのですが、実際は
このビーチは立ち入り禁止になっていましたが、アシカとの距離はほぼゼロ。野生動物にこんなにも近づいていいことに驚きました。
桟橋が…アシカの重みで沈んでる…! どんな重量…! 信じられない光景です。モントレーベイ水族館のスタッフに話を聞くと、このエリアにはジャイアントケルプ(海藻)が繁茂しており、今の時期沖にいるシャチから逃れるためのいい避難場所となっているようです(あとちょっと臭いに困るって言ってました…確かに…)。
さらに数は少なかったですが、少し離れたところでゼニガタアザラシ(「Harbor seal」と呼ばれていました)も見ることができました。
岩の上でお休み中でしょうか、お寿司みたいです。
続いてはラッコ。こちらもアシカほどはいなかったのですが、先ほどのサンカルロスビーチでかなり近くに見ることができました。
かわいい…! 観察している間はずーーーっとウニを食べていました。どうやら「海藻を食べるウニ」をラッコが食べることで藻場が守られ、それが生態系の維持に繋がっていることが長年の研究で明らかとなったそうです。モントレーベイ水族館では絶滅に瀕しているラッコの保全活動をおこなっており、水族館で飼育しているラッコを代理母として、親を失ったラッコを育て、野生に戻すというプログラムもおこなっていました。モントレーにとってラッコはかけがえのない存在のようですね。
そして私が一番気になっていたクラゲ類について。実は「アシカがい過ぎる」という理由で桟橋でのクラゲ採集ができませんでした…。泣
でも、移動中に立ち寄ったMoss landingという場所で、野生のパシフィックシーネットルを見ることができました!
本種は普段外洋で見られるらしく、岸壁で見られたのはかなり運が良かったと思います。現地の姿を見ることができて、「本当にいるんだ…」と、とても感激しました。
Kurage conが終わった後にも、パシフィックシーネットルやパープルストライプトジェリーなど、外洋にいるクラゲを探すために「ホエールウォッチング船」に乗ってみました。しかし、海がそれなりに荒れており、残念ながら見つけることができませんでした。が、代わりにザトウクジラをかなり近くで見ることができました!
大迫力!
モントレーではこれほど近くに野生動物と出会える環境がありながら、誰かが動物にちょっかいをかけるようすもなく、動物側もあまり人を気にしていないようす。この地域ではこの状況が「普通」であり、なんだか人と野生動物の見事な共存を見た気がします。動画や写真で少しでも現地の大自然が伝われば幸いです…!
さて、次はモントレーの街を飛び出して、サンフランシスコへ。3つの施設を見学してきましたので、そのときの話を書こうと思います。続く。