2025年01月12日
トリーター:濱田

オタリア「ディラン」の採尿

ある日、ごはんをあげ終えてプールの水を換えようと水を抜くと、オタリアの「ディラン」がおしっこをしている瞬間を目撃しました!
鰭脚(ひれあし)類、特にアシカ類が排尿する瞬間を近くで見ることは非常に珍しく、定期的なモニタリングや検査はあまりできていません。
そんな貴重な場面に出くわした私は、「ディラン」なら「採尿」ができるかも! と思い、採尿のチャレンジを決意しました。

ざっくりと何をやったかを書いていきます!

1,ディランの一日の行動を観察し、排便、排尿のタイミングを探す。
→ 排便、排尿のタイミングはごはん後に多いことが発覚。

2,排便、排尿は陸場にはせずにプールの中ですることがほとんど。
→ プールの水を抜くと陸場で排尿だけすることがまれにある!

3,ごはん後、プールの水を抜いて「ディラン」の前で待ってみよう。
→ まだ魚をもらえると思い、アピールがすごい。排尿する気配なし…

4,ごはん後は「ディラン」と目を合わさずに、ごはんがもらえないことをわかってもらう。
→ 毛づくろいをしたり、陸場でじっとしたりしているときに排尿確認! すかさずごはんをあげる!

5,スプーンを常に近くに置いておき、いつでも採ることができるようにする。
→ 少量なら採取することができた!!!

採尿風景はこんな感じです。
実際は部屋に帰った後に間接的な状態で狙います。

ということで、少量ではありますが12月の前半に数回採尿をすることができました!
そして、12月 1日から現在まで、排尿は毎日確認できています!

今後の課題としては、

・12月から毎日記録(いつ、どの姿勢で等)をとっているので、1月も継続して記録し続ける
・どのタイミング、姿勢が排尿しやすいかをさらに調査する
です。
 
まだまだ不安定な採尿ですが、安定して採取できるよう頑張ります。
そして、ディランの健康状態をさらに把握していきたい。
少しでも動物のためになれば私はうれしいです。これからも真摯に取り組んでいきます。

イルカショースタジアム

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