2025年03月26日
トリーター:雨宮

えのすい20周年 ~生き物たちへの感謝~
成長の機会をくれた動物たち

みなさんこんにちは!
久しぶりのトリーター日誌でとてもお伝えしたいことがたくさんあるのですが、今回の日誌は20周年締めくくり SPECIAL THANKS 期間ということで、私が新人の頃からコンビを組んでいるミナミアメリカオットセイの「セシ」とこんな場所に訪れてみました♪

この場所は普段「セシ」が生活をしているイルカショースタジアムとは正反対のお客さま出口の前です。大きな SPECIAL THANKS の看板がある場所です。「セシ」とはイルカショースタジアム周辺や、水族館の中央辺りに位置するアザラシプールの方へお散歩に行く練習をしています。この日は「セシ」よりもいろんな場所にお散歩に行けるお散歩経験豊富な「ライラ」の後ろに付いていき、初めてこの場所まで来ることができました。「ライラ」と一緒なら「セシ」も心強いみたいで、初めての場所も怖がらず付いて来てくれました。

他にも新人の頃からコンビを組んでいるのは、バンドウイルカの「シリアス」です。

「シリアス」からは、毎日の体温測定や体重測定、定期的に行っている超音波検査や尿検査、魚の食べる量等々の積み重ねたデータをまとめる・可視化する・共有する大切さを学びました。
えのすいでは年に1度開催される社内勉強会という、動物から得ることができたデータを分析してより良い飼育に繋げ、新しい発見を共有する場があります。私は入社して2年目に発表者に選ばれました。慣れないパソコンに向かい先輩方に支えてもらいながら「シリアス」のデータをまとめて発表したことがあります。動物たちの健康状態を毎日接する中で観察するスキルも大切です。加えて、毎日のデータを分析して新しい発見やそこに健康管理のヒントが潜んでいることを見逃がさず、動物たちが毎日元気でいることができるように努める大切さを教えてもらいました。

入社してからの 6年間で新しい命にも出会えましたし、お別れを経験したこともあります。
特に私がお世話になったのがゴマフアザラシの「天洋 1」です。

「天洋 1」は目が見えないアザラシではありましたが、吻先(ふんさき)を器用に使って私の合図にも応えてくれました。コンビを組んだ動物の中でも一番新しい種目を練習した思い出があります。プールに浮いている状態から座れるようになったり、プールの反対側へ移動する練習や、遠くからでもオッケーの笛を聞く練習をしたりトリーターとして言葉の通じない動物に何かを伝えることをたくさん教えてくれました。もう会うことはできませんが、「天洋 1」から教えてもらったことや、一緒に練習をした時間はすべて私の宝物です。本当に感謝しています。

毎日元気で私たちに成長の機会を与えてくれるえのすいの動物たちや、動物たちに会いに来てくださるみなさまに心から感謝とお礼を申しあげます。
これからもえのすいの生き物たちが元気で楽しく過ごせるように頑張りますので今後ともどうぞよろしくお願いします。
最後にきょうも元気いっぱいご機嫌なハナゴンドウ「ビーナ」の写真をご覧ください♪

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