以前、サヨリのことをトリーター日誌で取り上げました。
「今はまだバックヤードにいますが、もう少し大きく成長してみなさまに見ていただけるように、引き続き世話を頑張ります!」と書いていましたが、ついに!!
サヨリを群れで展示することができました!
思い返すこと 4月… 4月の半ばくらいにアルバイトのⅠさんが近くの海岸で何かの卵を拾ってきました。
孵化したらメダカのような形の稚魚です。
少し育てると…ほら! 吻先(口の先っぽ)がのびて・・・
あらら、あっという間にサヨリの形に!
今までのサヨリのイメージだと、極まれに漁師さんからいただくことがあったのですがすぐに弱ってしまい、みなさまにお見せするまでに至らなかったのです。
今回、たくさんの稚魚が生まれて「たくさん生まれたけれど育てるのは結構難しくて展示はできないのかなぁ」なんて考えていました。
それがあれれ、餌をぱくぱく食べ、どんどん大きくなっていきます!
休み明けに見ると、目に見えて大きくなっているのが分かるくらい成長スピードも早いです! あっという間に育てていた水槽が手狭になり、大きな水槽に移動する時も水ごとそっと移動すれば移動のショックで死んでしまう個体はほとんどいませんでした。
卵から育てると意外と丈夫‥?!
基本的に魚は自然界から連れてくる時が一番ダメージがあります。我々飼育スタッフはもちろん、一番魚たちに良い方法を選択して水族館にきてもらうのですが、以前のサヨリのようになかなか難しい時もあります。
弱いイメージのあるカタクチイワシも卵の状態ですと結構強くて、卵膜(卵の殻にあたる部分)が守ってくれています。今回もサヨリもそうですね。
今まで、輸送に耐えられなかった魚も卵から育てると意外と育てて展示することができるのかもしれません。
展示にもてくさんの個体が出ていますが、まだまだバックヤードにもたくさんいるくらい元気に成長してくれています!
バックヤードではばらばらと泳いでいたのですが、展示水槽では群れをつくってくれています。光が差し込む中を群れで泳いでいる姿はとてもきれいで何より、自分たちで大切に育てた個体たちが展示に出てお客さまに見ていただけているのはうれしく思います。
遠目で見ると群れで泳ぐきれいな姿、近くで見ると吻先がのびたかわいらしい顔つき、
ぜひみなさんサヨリの展示を見に来てくださいね!
きらきらと涼しげですよ!