2025年09月23日
トリーター:大内

サポーターバタバタ

ここのところ、カピバラ「ココロ」の左後肢(後ろ足)のかかと部分を毎日消毒してました。
以前かかとをけがしてしまったため、化膿(かのう)しないようにと消毒していましたが、にもかかわらず、同じ部分を再び負傷してしまうこともあり、治りにくくなっていました。
そのため、どうにかけがをしないようにと消毒している部分にサポーターをつけることにしました。

臆病な「ココロ」にサポーターを装着してもらうのは一筋縄ではいきませんでした。
サポーターはヒトの子ども用のものでマジックテープで固定するタイプです。装着は 2名体勢で試みました。
1人が「ココロ」の左後肢を触ったりサポーターをつけたりして、その前でもう 1人が落ち着いて、「それでいいよ」の意味を込めて野菜をあげていきます。
2名体勢になっただけでやたら警戒することもあれば、ぜんぜん大丈夫な時もあり、1度装着させてみることにしました。

装着は意外とすんなり出来たものの、その後突然驚き、動き回り始めました。
どうやらサポーターをずっと装着している違和感で、落ち着かずにバッタバタしていたみたいです。
そして先日、装着して、その流れで外すところまではできたので、少しサポーターを装着したままにしておくことにしました。
装着した後に 2、3歩動き出すと、やはり前回と同様に驚きましたが、ずっと動き回るということはなく、すぐに座り込みました。
その後、給餌を試みると食べ、前回よりもだいぶ落ち着いていました。
若干の違和感を感じてはいるものの、お湯の中に入るなど、慣れてきた感じがしましたが、それでも何か気になるようで動きはいつもの 1. 5倍くらいの速さで動きまわっていました。
慣れてもらうためにしばらくつけっぱなしでもいいかと思ったのですが、少し気にしているので外すことに。
前回よりも落ち着いているので、給餌をしながらサポーターに手を伸ばしましたが、驚いて離れていってしまいました。

これはまずい…。

もう一度試みたものの、変に警戒してしまい、「ココロ」との距離がなかなか縮まらなくなりました。
そのときに運良く小屋の中に入ってくれたので、そっと、小屋の中で給餌をしつつサポーターのマジックテープに手をかけました。

よし!

と思った瞬間、


ビリっ!!!


マジックテープの音がした瞬間、驚いた「ココロ」はすごい勢いで小屋から水場に走っていきました。
幸い、走った勢いでサポーターが外れてほっとしましたが、ビリ! ! ! という音にも慣れてもらう必要性を痛感しました。

自分のなかでは音に関してはもう大丈夫だと思っていたのですが、まだまだのようでした。
サポーターの装着トレーニングは、音慣れトレーニングをしつつ、今度は外すトレーニングへと進んでいくこととなりました。

もし「ココロ」が左後肢に何かをつけていたらサポーターだと思ってくださいね。

カピバラ~陽だまりの草原~

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