2025年11月06日
トリーター:向田

「ヨモギ」と皮下補液練習中

6月のトリーター日誌 で、コツメカワウソの「ヨモギ」がゼリーを試食中というお話をしました。
ゼリー以外の水分補給方法として、皮下補液もあります。
これは、皮膚に針を刺して、皮下組織に直接水分を入れる方法です。
「ヨモギ」の健康状態的に、「今すぐに皮下補液をやらなくては!」という訳ではありませんが、いつか皮下補液で水分を摂取しなければならなくなったときに向けて、練習を始めました!

まずは、給餌者以外の人に体を触られるのを慣れるところからです。
最初は触られた方に振り向いていましたが、獣医師やアルバイトスタッフに手伝ってもらい、触られても落ち着いて魚を食べられるようになりました。
【見たいんだったら見ようね! 作戦】が良かったのかもしれません。
「ヨモギ」が振り向く前に、触る人の前へ誘導します。 そこで触る人を見てもらう。
すると、満足したのか、チェックが終了したのか、触られても真っすぐ私のことを見てくれるようになりました。

次はアルコール脱脂綿で皮膚を消毒し、背中の皮膚を少しつまみます。
これは問題ありませんでした。

最後に針の刺激。
爪 → 針金 → 翼状針(よくじょうしん)の先っぽをつぶしたもの
と段階を踏んで刺激を強くしていきました。
針金までは、落ち着いて魚を食べていたので、よし! 次のステップ!
翼状針の先っぽをつぶしたもので刺激すると、体が沈みました。
初めてみる行動にびっくり。
私が先走ったばっかりに。
「ヨモギ」の反応を見つつ、もう少しステップを刻みながら練習を進めました。
今は、翼状針の先っぽをつぶしたものを皮膚にとんとんとしてから、ちくっと刺激しています。

まだ実際に針を刺して補液をしたことはありませんが、「ヨモギ」にとって皮下補液が「なんだこれか~ よゆ~」と、なんてことない出来事になるように練習を続けていきます。


関連日誌
2025年06月18日 ゼリー試食!

カワウソ~木漏れ日のオアシス~

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