2025年11月07日
トリーター:八巻

平和学園幼稚園「水族館活動」へ参加して

江の島のある藤沢市のお隣、茅ヶ崎市にある平和学園幼稚園がおこなっている「水族館活動」に、私は昨年から 2度にわたり、講師として参加させていただいています。
「水族館活動」は、平和学園幼稚園に通う年長のみなさんが、えのすいを訪れて海の生き物たちを観察、その時印象に残った生き物や、その時をきっかけに興味をもった生き物を約 1か月かけて制作して、幼稚園の中心にあるホールににぎやかな水族館を作り上げる、という毎年恒例の活動です。
 
去年私は園児のみなさんが水族館で観察をおこなった後、実際に段ボールや紙、のりをつかって海の生き物制作を進めている真っ最中の教室へ伺い、質問に答えたり、アドバイスをしたり、一緒に作ったりするかたちで参加させていただきました。

年長のみなさんが制作をしているようす1年長のみなさんが制作をしているようす1年長のみなさんが制作をしているようす2年長のみなさんが制作をしているようす2

その後出来上がった生き物たちがくらす水族館を見せてもらいつつ、相模湾の生き物について少しお話をしました。大人気で毎年登場するジンベエザメが、相模湾にもいるということにとても驚き喜んでいたことが印象に残っています。
今年は大内トリーターと一緒に参加して、講演は大内トリーターがおこなってくれました。

去年も今年も、園児のみなさんから生まれた生き物はどれも魅力的で、光るクラゲや鋭い歯のサメ、大きな口をあけたエイなど、みないきいきとした生命力にあふれています。同じ種の生き物であっても、園児のみなさん一人一人の着眼点が違っていたり、各々が持つこだわりが制作するときの工夫として表現されていたりして、個性豊かな生き物たちが生み出されています。

できあがった水族館のようす1できあがった水族館のようす1できあがった水族館のようす2できあがった水族館のようす2できあがった水族館のようす3できあがった水族館のようす3

質問もとても素朴なものが多く、どのように答えるべきか迷うような質問もありますが、園児のみなさんとの交流を通して、やさしくかみくだいて話す、という私たちトリーターにとって、とても大切な力を改めて培わせてもらった気がしています。

そして、質問に答えたり、アドバイスをしたりするときには、子どもたちの感性を大人の知識で上書きしないよう、感じたことをありのままに受け入れてもらえるように、そして子どもたちの持つ夢や憧れ、好奇心をより大きくできるように後押しすることを心掛けています。
形態や生態など、確かに私たちが知識や実体験として持っている生き物に関する知識はたくさんあり、それを正解として答えることは簡単です。しかし、知識を与えるよりも、子どもたちがもっと興味を持てるような、さらに知りたいと思うようなきっかけをつかんでもらうことの方がむしろ大切なことであると考えています。

きょうは、今年そんな水族館活動をおこなった年長のみなさんが、育てたり買い出しをしたりした食材で作ったカレーを「お世話になった人」にふるまってくださる「収穫感謝祭」に招待していただいたので、伺ってきました。
元気な子どもたちと一緒に楽しいお昼時を過ごすことができましたし、とてもおいしいカレーを山盛り 2杯もいただいてしまいました! そして、とてもかわいい感謝状をいただきました。
ありがとうございます。そして、ごちそうさまです!

いただいたかわいい感謝状いただいたかわいい感謝状

長い歴史をもつ平和学園さまの「水族館活動」は、私たち「えのすい」を地元の水族館として長年親しんでいただいてきた証です。
これからも私たちトリーターは平和学園の園児のみなさんから生み出される輝きにあふれる生き物たちや水族館に負けないくらいの魅力的な展示を続けていかなくてはならないと、気持ちを新たにしました。

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