こんにちは、伊藤です！
今回も引き続き、コツメカワウソ「オモチ」の採血トレーニングのお話です。

前回、本物の針で腕を引いてしまった「オモチ」。
さすがに刺激が強すぎたかな… と思い、いつも通り、折れた針での練習から始めました。

正直、この練習すら嫌になってしまっていたらどうしよう… と少し不安だったのですが、それがもう、びっくりするくらい問題なし。
落ち着いて腕も出してくれて、「うん、これなら大丈夫そうだな」とひと安心です。

なので本番の日は、最初に折れた針を挟んでから、本物の針にいく作戦にしました。
これなら私たちも変に力が入らないし、「オモチ」にも気づかれにくいかな、と。

折れた針…… うん、大丈夫そう。
よし、じゃあ次は本物の針で…… ！

…… 引いてしまいました。

結果は、思ったようにはいきませんでした。

折れた針のときは本当に平気なのに、本物の針に変えた瞬間、やっぱり腕を引いてしまうんです。
「オモチ」、ちゃんと分かっている感じ。

「え、なんで…… ？」 と、その場にいた全員で首をかしげました。

“いつも通り”のつもりでも、やっぱり本物の針になると、何かが伝わってしまうのかもしれません。

その後もいろいろ考えながら、他の園館の方に相談して、
「針以外の刺激にも慣れるのがいいかも」
「歌を歌いながらやるのもアリかも？」
なんてアドバイスをもらったり。

正解が一つじゃないのが、トレーニングの難しいところですね。

今はちょうど、大きな壁にぶつかって試行錯誤している真っ最中。
それでも「オモチ」と一緒に、少しずつ前に進めたらいいなと思っています。

次にこのトリーター日誌を書くときは、きっと本物の針に一歩近づけた報告ができるはず。
引き続き、応援してもらえたらうれしいです！