2025年12月21日
トリーター:村井

クラゲバイキング その2

みなさんこんにちは。
村井です。

クラゲ担当のトリーターは、毎日江の島にクラゲ調査採集に出かけています。
わたしも行くことがあるのですが、初夏以降エイレネクラゲばかり採れたり、何も採れなかったりとだいぶ渋い結果になっていました。
しかし!
数日前に採集に行った際に、目視でクラゲがたくさんいるような好条件に当たりました!!
こんな海況のことを、先日の日誌 で霜鳥トリーターがクラゲバイキングと言っていたので使わせていただくことにします。
こちらが クラゲバイキング その1 だと思うので今回の日誌はクラゲバイキング その2です!

人生初のクラゲバイキングのようすと採れた生き物の紹介をしたいと思います。
まず風がほとんどなく日の光がたくさん差し込んでいて、日に当たるととてもぽかぽかする採集日和の日でした!
さらに海の透明度も高く、いつもは見えない海底のイソギンチャクまで見ることができました。

… 写真だとわかりづらいですね。
目視でははっきり見えていたんです!
さらにさらにかわいらしいハコフグにも会えました。


水温は下がってきているためハコフグ的には寒いのではないかなと思うのですが、元気そうに縄に着いた付着生物をついばんでいました。

クラゲが見える写真も撮ったつもりだったのですが、採集に夢中になってしまいほとんど映っていなかったので、採れた生き物を抜粋して紹介していきます!

まずはトガリフタツクラゲです!
ロケットのような形をしていて、すいすい泳ぎます。
かなり透明度が高く、一旦見失うとなかなか見つかりません。
網で採集すると形が崩れることが多いのですが、今回はおたまですくうことができたのできれいな形で搬入することができました!


続いてヤジロベエクラゲです。
採集場所を歩いていたら目に入り、慌ててすくってきました。
2本の触手が上向きに伸びています。
刺激を与えると、ちゃんと傘の内側に触手を収納していました。


アイオイクラゲです。
ちょっとよくわからない形をしています。
カツオノエボシもそうですが、一口にクラゲと言っても形がさまざまで、体の形を理解するのに少々時間がかかる種類がたくさんいます。


そして、クラゲではない生き物も採れました!

珪藻の一種だと思われます。

きれいな球体です。
海で見たときはクラゲだ! と思って採ったのですが、よく見るとクラゲではありませんでした。

ゾウクラゲの仲間も2匹採れました!!
名前にクラゲとついていますがクラゲの仲間ではなく貝の仲間です。
つぶらな瞳がとってもキュートです。

腹びれを使って泳いでいました。
ゾウの鼻のような部分をくねくねと動かすようすも確認できました。
さらにこの鼻のような部分の先端に、生シラスのかけらをくっつけてみると飲み込みました!
ここから摂餌するんですね。

ゾウクラゲの仲間を見上げたようすです。
何とも言えないかわいらしい生き物ですね。

今回はたくさんの生き物を採集することができました。
きょうはどんなクラゲが採れているでしょうか。
あしたはどんなクラゲが採れるでしょうか。
みなさんもきょう採れたクラゲを見に“えのすい” に来てくださいね。

クラゲサイエンス

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