2026年05月07日
トリーター:松田

G・W

みなさん、G・W(ゴールデン・ウィーク)、いかがお過ごしでしたか? きょうから出勤している方も、きょうあすもお休みで土日へと突入する猛者もいるかもしれませんね。そしてカレンダーに関係なくお仕事をしていたみなさん、私と仲間です。大学時代のまるっと 2週間くらいお休みだったときが懐かしい、獣医師の松田です。

さて、今回はタイトルの通り「G・W」について。「ゴールデン・ウィーク」ではなく、「G(頑張っている)・W(「ワカ」)」のお話です。
ゴマフアザラシの「ワカ」は、ここ最近で目覚ましい成長を遂げています(と個人的に思っています)。そんな「ワカ」の頑張っているポイントを、獣医師目線で 2つご紹介します。

まず 1つめ、エコー検査を受けるのがとても上手になりました。
超音波が出る端子(プローブ)を当てて、外からは見ることのできない、体の中を検査するエコー検査(超音波検査ともいいます)。昨年までも定期的におこなってはいたのですが、「ワカ」は、長時間プローブを当て続けることがなかなかできず、途中で水に戻ってしまうこともしばしば。それが今では、検査頻度が増えたにも関わらず、とても検査をしやすい姿勢で検査が終わるまで待っていてくれます。私が「もうちょっとよく見せて!」という気持ちで、多少検査が長くなってしまっても平気な顔です。

そして 2つめ、採血がとても安定してできています。
えのすいのゴマフアザラシたちは、月に一回の採血をおこなって血液検査をしています。「ワカ」については、過去のトリーター日誌にあるように、昨年 5月に初めて採血に成功しました。そこからさらに、どうやったら必要量の採血が安定してできるようになるかを、担当トリーターといっしょに考えながらトレーニングをしていきました。
そして今年の 2月、初めて成功したときとは少しやり方を変え、 同じゴマフアザラシの「ココ」で上手くいった方法 での採血に成功しました。この方法がどうやら「ワカ」には合っていたようで、採血中もかなり落ち着いていました。また私も、後肢の温めに使うお湯の温度、温める時間などをトレーニングの中で検証して「これならほぼ確実に血管が見つかる!」という条件を見つけることができ、そのおかげで 2月からは、毎回確実に採血ができています。

こうやって、いろいろなことができるようになっているのは、「ワカ」自身の頑張りがあるのは間違いないと思います。ですがそれと同じくらい、担当トリーターの頑張りもあるのです。どうやったらよりよい健康管理ができるか、生き物が楽しんでくれるか…、つまり、どうやったら生き物たちのくらしをよりよいものにできるかを日々考えながら、担当トリーターたちは生き物と向き合っています。「ワカ」担当トリーターのトレーニングのようすは過去のトリーター日誌にも書かれていますが (2025年10月のトリーター日誌2026年03月のトリーター日誌)、これらのトレーニングの積み重ねがあったから、エコー検査や採血がうまくできるようになっているのだと思います。だから「G・W」は「G(頑張っている)・W(『ワカ』担当トリーターたち)」でもあるのです。

えのすいの獣医師には、担当の動物がいるわけではありません。この生き物でこういう検査がしたい、ということがあれば、まずその生き物の担当トリーターに話をして、検査ができる状態を用意してもらっています。もちろん獣医師も、その状態をつくるためのお手伝いはしますが、私たちの診療は、生き物とトリーターの協力がなければ成り立たないのです。その協力に応えるためには、獣医師としてのスキルをもっとレベルアップさせなければなりません。私もえのすいで働き始めて、ついに 3年目になりました。これからもより一層、「G(頑張っていこう)・W(私)」。

ペンギン・アザラシ

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