2007年10月15日

三陸沖日本海溝(5)五:クラゲの採集装置

  • 期間:2007年10月11日〜 2007年10月28日
  • 場所:三陸沖日本海溝
  • 目的:深海クラゲ 他 深海生物調査採集
  • 担当:北田


きょうのしんかい6500は整備の為、潜航はお休みです。なので、きのうお話できなかったクラゲの採集装置をお話いたします。

この装置はゲートサンプラーと呼ばれています。生物を採集する装置は他にも吸引装置(水中掃除機のようなもので生き物を吸い込む)がありますが、それを使うとクラゲがボロボロに崩れてしまう為、このゲートサンプラーでクラゲを壊さないようにゲートに入れます。
言葉だけでは難しいので図を見ながら説明してみます。


ペーパークラフトのグソクムシを
クラゲと思って見てみてください

図 1:水中ポンプとつながっているので、矢印の方向に水が吸い込まれます。クラゲはこの水と一緒に矢印の中へと入ってゆきます。

図 2:(ここから図は、しんかい6500から取り外した時のものになります)入り口に生き物が入ってゆきます。奥には出口が見えますが、出口はメッシュで塞がっているため生き物はここで行き止まりとなります。

図 3:横から見た図です。どんどん奥へと進んでゆきます。

図 4:矢印のゲートを閉めて見事捕獲成功です。

[きょうの写真]
図 1/しんかい6500に搭載されている状態
図 2/生き物が吸い込まれました
図 3/横から見たところ
図 4/上のゲートを閉めて捕獲成功!

図1 (C)JAMSTEC図1 (C)JAMSTEC

図2 (C)JAMSTEC図2 (C)JAMSTEC

図3 (C)JAMSTEC図3 (C)JAMSTEC

図4 (C)JAMSTEC図4 (C)JAMSTEC


海洋研究開発機構(JAMSTEC)YK07-15「よこすか/しんかい6500」による三陸沖日本海溝 深海生物調査採集潜航

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

今回一緒に乗船している北里大学水産学部のホームページも同時にお楽しみください。
 [ 北里大学水産学部ホームページはこちらから

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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