最終潜航日は、鹿児島湾内でおこなわれました。
湾内だからかもしれませんが、海は穏やかで、眼前には桜島をのぞみ、のどかなロケーションの中での潜航でした。
この航海が始まったころに、はるか南の海では低気圧が発達していたようですが、そんな事実があったとは思えないほど一度も悪天候に悩まされることなく、通り雨でさえ、「なつしま」の航路だけ避けるかのように過ぎてゆきました。
強力な晴れ男か晴れ女が乗船しているに違いない、誰か突きとめるためにはどうしたらよいか、という話し合いもなされました（？）。

鹿児島湾といえばこれ！というサツマハオリムシの大群落を見、地球の活動を実感する「たぎり」を見、そして、鹿児島湾の中ではまだ調査に入ったことのない未知の海域を見て、浮上しました。
最終日の締めくくりにふさわしいダイブでした。
このあと、あすの下船までにサンプル処理、部屋の片付け、宅急便の準備、生物のパッキングなどをおこないます。
これからがまた大変です。

[きょうの写真]
着水したハイパードルフィン。眼前に櫻島。