みなさまおはようございます。早くも陸が恋しい伊藤です。
天気に恵まれ、調査が順調にすすんだお陰で、これから下船の予定です。
船の方々も陸で思い思いのクリスマスイブを過ごす事でしょう。
さて、毎回のことですが、水族館にとって、船から降りる時が一番の頑張りどころになります。
採集した生物を輸送する大仕事があるからです。
私と豊田さんは暗いうちに起床してせっせと生物をパッキング(水と一緒に袋詰め)し、箱につめていきます。
今回は着岸が江の島から比較的近いJAMSTECの岸壁(横須賀)なので、江の島から北田リーダーがトラックで荷受に来るため、ちょっとだけ楽ができます。
いつもですと、さらにきちんと荷造りして、宅急便に出したり、飛行機に乗せたりする必要があります。
せっかく生かした生物です。無事水族館に届けたいですから、採集調査は水族館に着くまでが任務、という感じでしょうか。
今回の航海は4日間と比較的短い中でぎゅっと凝縮された濃い内容でした。
生物を観察、飼育するメインの仕事の他にも、他の研究者の作業をお手伝いしたり、船に提出するレポートを作ったりと、船に酔わなくても目が回るようでした(本気で右と左が分からなくなったり?しました)が、時間がちょっと空いた時には、自分たちでシロウリガイの計測などもおこなうことができました。
船の上でこんな作業ができたのは初めてではないでしょうか。
やはり二人で参加すると、効率がぐっとアップします。
シロウリガイについてよい成果がまとまりましたら、どこかでお伝えできればいいなと思っています。
さて、いよいよ年の瀬、みなさまクリスマスにお正月に忙しいかと思いますが、ぜひ水族館に足を運んで、今回の我々の成果をご覧いただければと思います。
私も家に帰って、3日分、泥のように眠りたいと思います。
それでは、またいつかお会い致しましょう。
[きょうの写真]
上/みなさんの調査し終わったシロウリガイの残骸
(これを使って・・・・ )
下/ハイパーの前に現れたオオサガ
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT08-25 「なつしま/ハイパードルフィン」による相模湾 深海生物調査航海
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。