さてさて問題のこのエビ、なまえを「カイレイツノナシオハラエビ」という。
深海の化学合成生態系の生き物ではなかなかの有名人。
バクテリアを胸にある「ギルチャンバー」という器官に共生させているかなり変わった生態を持っている。
大西洋とインド洋にしかこの仲間は生息しておらず、大西洋のものはフランス国立海洋研究所(Ifremer)が大規模な研究をおこなっている。
しかしIfremerでも飼育はされていないようだ。
ツノナシオハラエビ属の世界初の長期飼育への挑戦!
う~ん!やる気が出てくるぜ!
このピヨピヨしているエビへの特効薬として私が考えたのは温度。水温を少し上げてみるのだ。
熱水に集まっているエビだからやや暖かいはず。
現在の飼育温度は4℃。これにヒーターを追加して水温を上げてやるのだ。
とりあえず虫の息ではあるものの、生きているエビをバケツに入れて実験。
スペースも水槽もないのでバケツになってしまってかわいそうだが仕方ない。
これでしばしようすを見よう。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)YK09-13「よこすか/しんかい6500」によるインド洋深海生物調査航海
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。