2013年04月04日

房総沖・相模湾初島沖(3)航海日誌 4月4日 3日目

  • 期間:2013年4月2日~2013年4月10日
  • 場所:房総沖・相模湾初島沖
  • 目的:船上飼育及び輸送方法の開発、シロウリガイ類などの化学合成生態系生物の化学合成生態系水槽における長期飼育及び行動観察
  • 担当:杉村


みなさん!こんにちは。
きょうは朝から元気です。
7:00の朝食もしっかり食べて、我が仕事場の低温室の換水作業とメンテナンスを始めました。
今回は、今までの調査の時とは違い、いろいろと船上でのサンプルの飼育方法に工夫を加えています。
そのおかげでしょうか!
今回は前回の航海の時より換水量が少ない!!!
水も状態が良さそうだ!
生物も状態が良いぞ!!
工夫の効果あったかな!?
当然、水温管理にも気を遣っていますが、ちょっとした水槽の変化に一喜一憂しています。
飼育環境や生物の状態を細かく記録して次回への成果にしたいと奮闘しております。

換水やメンテナンスを減らすということは、それだけ生物への負担を減らすことができるというわけです。
特に今回のような研究を目的とした調査航海では重要になります。
それは、どれだけ海底にいた時と近い状態で研究者のみなさんに実験をおこなってもらえるかということに繋がるからです。
それは、実験の成功に大いに関係してくると思っています。それだけに責任重大です!!
研究者のみなさんは深夜に至るまで、揺れる船内で実験をおこなっています。私も飼育のプロとして、そのお手伝いできたらと思います。
さらには、一つでも実験の成功の一端が担えたら嬉しいです。

きょうの日誌は私の船上での仕事について書きましたが、ちょっとでもみなさんに伝えられたらと思います。

きょうも相模湾・初島沖に潜航しました。
無事、調査潜航は終了しました。
きょうはかわいいゲンゲの仲間とエゾイバラガニをたくさん見ました。
海底は相変わらず、マリンスノーの牡丹雪が降り続いていました。
あすからは、地震観測機の研究課題で房総沖です。
生物関連の研究は、しばしお休みです。
でも、研究者のみなさんの実験と私の仕事は続きます。

今、午後9時を過ぎました。
かなり揺れ始めました。
もう、日誌を書いていられません・・・。

で・で・では、また次・・・回。

きょうの写真は、調査中の船上からみた富士山です。

なつしまから見た富士山なつしまから見た富士山


海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT13-07JAMSTEC「なつしま/ハイパードルフィン」による房総沖・相模湾初島沖調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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