みなさまこんにちは。
本日も朝から沼の中。引き続き調査を続けています。
コドラートの生物が入った網の中を見ていた時のことです。
指先に乗るほど小さいガラス細工のような貝を発見。
これってまさか、イシガイ類の稚貝!
種類は分かりませんが、おそらく今年生まれ。
繁殖時期から考えてカラスガイ、フネドブガイ、タガイのどれかでしょうか。
これまた快挙です。
実は、野外においてイシガイ類の稚貝が採集されることはほとんどありません。
「親貝がたくさんいる場所で探せばたくさんいるんじゃないの?」
と思われるでしょう。どっこい、そうはいかないのです。
貝の扱いに長けた人が生息地で必死に探しても、大きさ数センチの幼貝がやっと数個体見つかるだけ、というのがほとんどです。
専門家の間でも「親と全く異なる環境にいるのでは」「年によって繁殖しやすさが違うのでは」などの憶測が囁かれるほどです。
一度稚貝の形が分かってしまうと、学生さんたちは目を皿のようにして稚貝を探し始めました。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。