2014年07月15日

沖縄県・黒島 子ウミガメ放流日誌出発日/北嶋

  • 期間:2014年7月15日(火)~2014年7月17日(木)
  • 場所:沖縄県八重山郡竹富町
  • 目的:アオウミガメ放流
  • 担当:戸倉・北嶋
子ガメたちを輸送ケースへ収容子ガメたちを輸送ケースへ収容


きょうは早起きをしました。待ちに待った日です。
天気は良好。天気予報も問題なし。
昨年9月に“えのすい”で誕生した子アオウミガメを放流しに出発する日です。
目的地は、沖縄県の黒島です。
なぜそんな遠くまで行って放流するのかといいますと、子ガメたちの両親の出身地がそのあたりだからです(DNA鑑定で出身地を調べました)。
アオウミガメは、南方で繁殖をする種類のため、江の島周辺では野生繁殖はありません。日本であれば、琉球列島や小笠原諸島のみなのです。
そのような経緯で、黒島行きが決まりました。

きょうは、5時に起き6時には水族館着、6時半から作業開始です。
子ガメたちの最後の身体測定、輸送ケースへ収容、獣医さんに脱水予防に補液注射をしてもらい、34頭を車に積み込みました。
8時、羽田空港に向けて出発です。
やや渋滞はあったものの、予定より早く到着。貨物として子ガメたちを預け、我々も飛行機へ。
黒島への直行便はありません。石垣島まで飛行機で行き、船で黒島へ向かいます。
行楽シーズンということもあり、飛行機は満席で南へ飛ぶ飛行機は込み合っていました。そのせいもあってか、少し飛行機が遅れました。大丈夫かな?
新石垣空港から船の出る石垣港までは 車で向かい、時間はギリギリセーフ。黒島行きの船に間に合いました。

あともうちょっとだよ、がんばって。

子ガメたちに声をかけて、ラストスパートがんばろう。
18時。ついに黒島到着です。
今回お世話になる、黒島研究所となかた荘の方々が迎えに来てくれました。
カメをトラックに乗せ、牛の間を抜けながら、目的地の黒島研究所に到着です。
まずは黒島研究所の水槽に子ガメたちを収容します。
その前に、体重測定。
研究所のみなさんが手伝ってくださり、さくさくと作業が進み、18時半過ぎにはすべての作業が終わりました。
子ガメたちは元気そうに水槽を泳いでいます。とりあえず、ホッとしました。

きょうはここまで。
あす、放流に向けての作業をします。
ほんと、いい天気でよかった!

ウミガメの浜辺

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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