2016年11月12日

西部北太平洋調査航海(3)航海日誌3日目

  • 期間:2016年11月10日~11月25日
  • 場所:西部北太平洋
  • 目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」
  • 担当:杉村
只今、実験準備中です只今、実験準備中です


本日航海3日目。
まだまだ、先は長いですね~。

本日も順調に航行中といいたいところですが、きのうの日誌に「調査海域に不穏な空気が・・・」と綴ったとおり、いやな予想が当たったようです。
海域に到着する頃には天候が荒れ、調査不能になるとのキャプテンからの連絡です。もって半日だそうです。

キャプテン曰く
「時期が悪いよ~。この時期はみんな爆弾低気圧だよ。」

本研究課題では、未だ冬季データの収集が出来ていないそうですので、逆にこの時期の観測に意味があると聞いています。
とはいえ、自然には勝てませんね。
そこが海洋観測の難しさですね。
乗船している研究者のみなさんは、このチャンスにかけて観測データを集めに来ているわけですから・・・ なんとも辛いところです。
乗船している私も大型の翼足類やクラゲなどの飼育研究のチャンスでもあるわけですから。

・・・ということで、予定の変更が余儀なくされました。
ミーティングの結果、日程を逆転させて相乗り研究課題の「海底電磁気の観測機の回収」が先になり、航路の変更となりました。
観測機の回収後、本来の調査海域の海況のようすを見てということになりました。
・・・最悪は考えたくありませんね。
海況の回復を祈りたいと思います。

きのうから本日にかけて東経150°を越えましたので、本日0:00をもって船上では時間調整がおこねわれました。
みなさんの時間より1時間早まって活動していますよ。

船上では航行時間を使って「洋上セミナー」も行われ、海底の電磁気と津波の関係についての講話を聞くこともできました。
なかなか聞くことのできない分野でもありますので、大変勉強になりました。

実は・・・ 私もセミナーを担当することになりました。
今からちょっと緊張しております。
さてさて、予定日までに内容をまとめなくては・・・

まずはあす、無事に回収地点に到着することを祈って。
ではまたあした。


CTD:水質観測機



JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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