2016年11月13日

西部北太平洋調査航海(4)航海日誌4日目

  • 期間:2016年11月10日~11月25日
  • 場所:西部北太平洋
  • 目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」
  • 担当:杉村


天候は曇り、風が冷たく寒いですね。
毎日、左右、前後に大きい揺れが絶え間なく続きます。
船尾で水平線を見ていると、船の揺れで目線の上の方にあった水平線が船尾の下に潜り込むように見えなくなる程です。
時折地震かと思うような下から突き上げるような揺れもしばしばあって、船上でありながらドキッとしてしまいます。
そんな揺れで私は・・・大丈夫。
船は強いようで元気です。

ほぼ予定通りに海底電磁気観測機の設置ポイントに到着しました。
表層水は 14.6℃、水深約 5,600m。
海水温は意外と暖かいですね。
到着すると明日の回収作業の前準備として観測機がちゃんと起動するのか音波を使って確認する作業に取りかかりました。


観測機からの信号を確認するために集まっています。

まずは、船上から観測機に向かって信号を送ります。
しばらくすると受信機からノイズに混じって「ピー、ピー、ピー・・」と信号がかえってきました。
ちょっとか細い感じがしましたが、無事反応してくれました。
みんな安堵のようす、担当研究者の先生もほっとしたことでしょう。
作動確認の後は設置水深のチェック。
送信機から信号。
すると観測機から「ピー」と返信。
受信機の水深メーターに 5,600m前後の水深値が表示されました。
予想水深と一致です、すごいですね。
船が観測機の近くにいないと信号は送受信できませんから、「よこすか」の操船技術の確かさにも改めて驚きました!!
※設置場所から半径500mの円内ですと信号が取れるそうです。

予定の変更はあったものの、やるべき作業は今のところ順調!?のようです。
あしたは、早朝 3時から回収作業が始まります。
私も観測機に装着しているプレートサンプルの回収作業が今回のミッションの1つにありますので、きょうは早めに休んであすに備えたいと思います。


プランクトンネットの準備(VMPSネット)

さて、いよいよ本格的な作業はスタートします。
揺れが激しいので、気をつけてやりたいと思います。

では、あす作業の無事終了がお伝えできるよう頑張ります。
本日はこれまで・・・。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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