2016年11月17日

西部北太平洋調査航海(8)航海日誌8日目

  • 期間:2016年11月10日~11月25日
  • 場所:西部北太平洋
  • 目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」
  • 担当:杉村


いよいよ折り返しです。
今回の航海は荒天の影響で回避航行が多く、船内で過ごすことが多くなっています。
今も荒天回避中です。
そこで、きょうはちょっと船内を探索してみました。

「よこすか」といえば・・・ 1日目の日誌に書きましたが「しんかい6500:以下 6K」の支援母船ですよね。
6Kの格納庫はとても天井が高く、天井には巨大なクレーンが設置されていました。
どんなものを吊すのでしょうか?
きっと 6Kの整備用クレーンなのでしょうね。

格納庫の一番奥には直径が 3cmほどあるワイヤーが 2本、現在冷蔵コンテナの乗っている台座を船尾から格納庫内へ収納するワイヤーです。
巨大なドラムに巻き取られていました。
格納庫の直ぐ横には「6Kチーム」の事務所があります。
ちょっと失礼して覗いてみると(もちろん船員さんの許可をもらって)、これまでのテレビ取材の色紙や宇宙飛行士の毛利さんのサイン入り写真が飾ってありました。
(毛利さんは宇宙と深海の両方に行った方ですよね・・・ すごい方ですね、改めて思いました。)
2階に上がってみると搭乗用のはしごが引き上げられ、奥の方には半透明のサクションホースが積まれていました。


6K搭乗に使うはしご

スラープガン(生物などを収集するための水中掃除機)に取り付けるホースですね。
※“えのすい”に展示されている「しんかい 2000」にもスラープガンが搭載されてますよ。


スラープガンに取り付けるサクションホース

その横には、泥などを採取するコアラーがコンテナに仕舞われていました。
これらを使って一昨年は世界 1周の調査航海をしてきたのですね!!
私がいつも参加するハイパードルフィンの調査によく搭載されている機器なので、何となく嬉しい気がしました。

船内に足を向けると、ダイバーチームの準備室が(6Kを揚収する際はダイバーさんが揚収金具を取り付けます)もありました。
ブリッジには総合司令室があり、所狭しとモニタが並んでいます。
船員さんに話を聞くと「よこすか」は AUVの「うらしま」の母船も兼ねているので、半分は「うらしま」に使われているのだそうです。
その他にも海底地形図が現れるモニタなど、最新鋭の機器がそろっていました。


総合司令室(うらしま用のモニタ)

いつもと違う調査船に乗ってみると、いつもと違う風景に出会えて面白いですね。
今度は実際の「しんかい 6500」の航海を体験してみたいものです。

ではまたあした。
好展開を期待して!!


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

RSS