みなさんこんにちは、八巻です。
渡部トリーターの日誌にもあったように、昨日は大変でした・・・
船には強いと自負していますが、さすがの揺れでしんどかったです 笑
結果的にきのうは予定より早く宿毛に入港することになり、宿毛港で停泊、しっかり休むことができたのは何よりでした。
さて、今朝は8時に出港、海況は予報を見る限りではきのうと大差ないように思えるので・・・ 不安の中調査海域へ向かいました。
しかし着いてみれば、明らかに昨日よりも海況が良いようです。揺れも幾分ましに思えました。
本日最初の調査は、約 330mのドレッジです。ドレッジに先立って CTDをおこないました。
CTDは深度別の水質(今回は塩分、水温、DO)を計測する手法で、ワイヤーに取り付けたセンサーを沈めることで観測をおこないます。
観測の結果はリアルタイムでモニタリングすることができます。
水質はそこにすむ生物相を左右する大きな要因ですから、それを知ることは海洋調査の基本です。
CTDが終わったらドレッジに入ります。
先日と同様に投入、5分ほど曳航し、回収しました。
上がってきた袋から中身を出してみると、先日よりも細かい砂泥のように思えます。
ただ、大きなイシサンゴ類の骨がたくさん含まれているのが印象的で、同じような海域でも少しずれるだけで底質が変わるということがよく分かりました。
ちなみに、このような本物の海底の砂やガレを手に入れる機会はとても貴重です。
本物のガレは岩石性の砂の他に、硬い骨格や殻を作る生物の死骸からなる生物由来の欠片がたくさん含まれています。
私はこのような本物の海底の砂は、水槽の雰囲気を出すには欠かせない重要なアイテムだと思っていますので、今回捨てられるものをいただき、水槽のレイアウトに活用することにしました!
さて、ドレッジが終わったら本航初登場のそりネットです。
これはドレッジによく似ている底棲生物を採集する道具ですが、ドレッジは積極的に砂ごと採集するのに対し、こちらは返しがついていて、どちらかというと海底をそりで滑らせるように曳航し、砂ではなくそこにいる生き物だけを採集するようなイメージです。
とはいえ、今回は砂がたくさん入っていました・・・。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
広島大学生物生産学部附属練習船「豊潮丸」(広島大学)での北里大学海洋生命科学部の乗船実習