2024年09月04日

御蔵島調査 2024

  • 期間:2024年9月2日~9月4日
  • 場所:東京都御蔵島
  • 目的:鯨類の目視調査・生態調査
  • 担当:花上・浦﨑


海獣類フィールド調査チームです!
チームとして久しぶりの調査に行って参りましたのでご報告させていただきます!
今回のメンバーは海獣類フィールド調査チーム 花上&浦﨑の他、「行きたい!」と言ってくれたトリーター数名が参加してくれました!

今回の調査地は「御蔵島」。当館から南に160㎞ほどの地点にある島で、今回は東京都港区にある竹芝桟橋から「東海汽船さるびあ丸」で向かいました。1泊 2日の調査です。

まずは乗船!
行きは23時出発の夜行となります。もちろん海も真っ暗なので鯨類探しは困難。
翌朝に備えて東京湾を出る前に就寝しました…!

そして翌朝!4時30分から目視調査開始です!日の出前の薄暗い中、鯨類を探します。
ですが、期待とは裏腹に、残念ながら鯨類の発見には至りませんでした。

三宅島に着くころには段々と日が出てきました!
御蔵島に到着する 6時ごろまで探しましたが残念ながら鯨類発見には至らず。

台風直後で着岸できるかどうか前日まで不安でしたが、無事に御蔵島に上陸することができました。 2日間の滞在で 3回海へ出てイルカを探していきます。

8時、早速海へ。
御蔵島で観察することができるのは「ミナミバンドウイルカ」。
バンドウイルカに比べて体が小さく、成長に伴って腹部に斑点模様が現れるのが特徴です!

出港からおよそ30分、群れを発見!
出港してすぐに出会えるのが御蔵島のすごいところ。
最初に確認したときは 6頭の群れだったのが、近くにいた個体と合流したのか 8頭、10頭と増えていきました!

後半には、雌雄合わせて60頭ほどの大きな群れも水中で観察することができました。
60頭のイルカたちが水中を泳ぐ姿は圧巻です、、、!
しかしこのとき、海上は激しい雷雨。
海の中も暗く、画像では見づらいのですが奥の方にもたくさんイルカがいます。

一度お昼を食べに島に戻り、午後も海へ!
午後は雨が降ってきたと思いきやすぐに晴れたりと変わりやすい天気の中、イルカたちを探します。

午後は出港して15分でイルカを発見!
赤ちゃんラッシュの御蔵島では今年( 9月現在)15頭の仔イルカが確認されています。私たちも10頭以上の仔イルカを観察することができました!

最終日は早起き! 早朝 6時から海へ。
朝早くても海に入ると目が覚めます!! この日も最大20頭ほどの群れに出会い、親子をたくさん確認することが できました。

今回の滞在は 2日間。お昼の船で東京に戻ります。2日間泳ぎまくった後ですが、調査は終わりません。東京までの帰路でも鯨類を探します!

昨年も大島周辺海域で鯨類を確認したので、注意深くイルカやクジラの背鰭(びれ)を探します。すると今年も同じ海域で鯨類を発見!トリーターになった気持ちでイルカを探してみてください!


みなさん見つけることはできましたでしょうか?
何とか動画に収めることはできましたが、距離もあり鯨種判定には至っておりません、、、
「身体が比較的丸っこい」、「身体の下半分が白っぽい?」、「2頭の体格差がありそう→親子の可能性?」などなどヒントはいくつかあるのですが、決定打に欠ける動画の画質、、、(泣)

次回からは一眼レフカメラでも撮影して、鯨種判定までできるように技術を向上させなければなりません!!!
次はみなさまに鯨種までご紹介できるように頑張ります!

そして、御蔵島のイルカたちは個体識別調査によって、雌雄や年齢、親子関係などが分かってきています。今回出会ったイルカたちのこともまたどこかで詳しくご紹介しますね!

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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