2024年12月11日

勢水丸 三重県沖生物採集(2)
1日目/渡部

  • 期間:2024年12月11日(水)~ 12月13日(金)
  • 場所:三重県沖(熊野灘)
  • 目的:生物採集
  • 担当:園山‧渡部


みなさんこんにちは。渡部です。きょうは、勢水丸乗船1日目です。

今朝の港は穏やかで朝焼けがきれいでした!
これならきっと海は荒れないでしょう。(沖合にでるとどうなるかは分かりませんが...)

船から見る朝焼け船から見る朝焼け

さて、船の一日の始まりは掃除から! みんなで役割分担をして、お風呂や廊下、居室、トイレをぴかぴかにします。

掃除をする学生さんたち掃除をする学生さんたち

そのあとは、朝ごはんを軽く食べて、出航まで少し自由時間です。
みなさんが何をしているのか、ちょっと見てみましょう。

何やら真剣な表情でパソコン作業をしている園山トリーター。研究で使用するデータ入力をしているそうです。すきま時間を有効活用しています!

真剣な表情で作業する園山トリーター真剣な表情で作業する園山トリーター

外へ出てみると、釣りをしている学生さんがいます。まだ何も釣れていないようです。

私はクラゲ&バードウォッチングをしました。クラゲはいなさそうです...(泣) 航海中に出会えることを願います。

港には小魚がたくさんいるので、それを狙って水鳥が集まっていました。

魚を食べているウミウ魚を食べているウミウ

自由時間はそれぞれ船ライフを楽しんでいました。

出航式を終え、いよいよ出航です!
船員さんたちは、出発直前まで今回の航海で使用する調査道具の最終チェックをおこなっていました。

甲板で作業を行う船員の皆さん甲板で作業を行う船員の皆さん

これからしばらくは電波の届かない沖合を目指します。
サンプリング地点への移動中は、船員さんが船内ツアーをしてくださいました。
船の最上部にはくるくると回るレーダーがいくつかありました。

海図を見ているところ海図を見ているところ

書き込みをする時は、柔らかい芯の鉛筆を使って、繰り返し使えるようにしているそうです。

一通り船内の見学を終えたら、なんだかいい匂いが。あっという間にお昼ご飯です!

みんな大好きカレーライスみんな大好きカレーライス

今回はおかわり率が高く、カレーが入っていた鍋も炊飯器も空っぽになりました!

ようやくサンプリングポイントに到着です。
まずは、CTD から! CTD とは、海中の水温、塩分、水圧を測定する装置です。
ケーブルに採水する装置がついており、リアルタイムで海のようすを知ることができます。学生さんたちも測定に参加していました!

私たちはその間に、水槽の水張りをしていましたが、ここでプチアクシデント発生!
水を冷やすためのクーラーがうまく作動せず、水槽の温度が下がりません。
今回は予備の道具もいくつか持っていたので交換し、ペットボトル氷を水槽にいれるなどして、なんとか冷えるようになりました。一安心です。

船の上ではどんなことが起こるかわからないので、予備の道具の準備は、とても大事です!そのため、荷物がなんだか多くなってしまうのです。

プチアクシデントを乗り越えた水槽プチアクシデントを乗り越えた水槽

いよいよ深海のプランクトン採集です! ORI ネットという船用のネットを用いて採集を行いました。大人が数人すっぽり入りそうなくらい大きなネットです。

今回は水深 600mで1時間ほど採集しました。このあたりのポイントはオオタルマワシや深海性のクラゲの採集が期待されるところです。どんな生き物と出会えるのかワクワク!
学生のみなさんとソーティング(生き物探し)を行いました。みなさん夢中です!



「なんだこれー!」「図鑑で見たことあるけど本物見たのは初めて!」などなんとも楽しい声が聞こえてきました。クラゲが見つかるとすぐに教えてくれたので、水槽への仕分けをスムーズに行うことができました。

この後は写真撮影も行い、1日目は終了しました。
長くなってしまいましたので、生き物の紹介は最終日にします!
それではまたあした。

<おしらせ>
今回乗船航海に参加している北里大学の学生のみなさんが 乗船実習日誌 を書いています。
学生ならではの目線で船内のようすを紹介していますので、こちらも要チェックです!


・三重大学大学院生物資源学研究科 附属練習船「勢水丸」(三重大学)での北里大学海洋生命科学部の乗船実習

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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