2025年03月10日

相模湾鯨類調査

  • 期間:2025年3月10日(月)
  • 場所:相模湾
  • 目的:相模湾に来遊する鯨類種特定に関する調査研究
  • 担当:花上・浦﨑・伊藤


今回は 去年 10月の小笠原諸島 から、相模湾へと戻って調査をしてきました!
お世話になったのは「でいとう丸」。メンバーは花上&浦﨑、そして初参加の伊藤です。

伊藤にとって初めての目視調査。
どんな鯨類に会えるかを楽しみにしながら片瀬漁港を出港。天気は前々日まで雪が降っていたとは思えないほどの晴天。
これは調査日和! と思っていたのですが … 結論からお話すると、鯨類を発見することはできませんでした。

ですが、今回の調査はテスト調査。
相模湾調査は今後、2か月に1回のペースで行いたいと考えています。
そのため、小笠原など、今までの調査で得た知識ややり方をどうやってこの相模湾調査に落とし込めるのか。そこがとても大切。

手始めに今回は航路を自分たちで作成しました。
航路はこんな感じ。


小笠原での経験から「鯨類が出現しやすいポイント」を考えて作成。
といっても伊藤は小笠原には行けていないので、先輩方のお話をお聞きして勉強しておりました。


さて、出発は7時。片瀬漁港から目視調査開始。
大島までじっと海を見つめながら鯨類を探していきます。

鳥が群れている所には鯨類たちの餌となる魚がいるはず、と船を近くに動かしてみたり。
一点だけでなくいろいろな所を見てみたり。
まだ海で鯨類を発見したことが無い伊藤は、鯨類なのか波なのか、見間違えながらも双眼鏡をのぞいていました。

いつ鯨類が出てくるか どきどきしながら … … 3時間。
もしかしたら鯨類かも! も無く。 ただきれいな海を眺めて折り返し地点の大島までついてしまいました。

幸先が不安でしたが、とりあえず大島近くでは調査のために水中マイクを入れて鯨類の声を録音しよう、とマイクを沈める予定だったので一度船を止めて作業開始。

そして、伊藤的事件はここで勃発しました … 。

そこで伊藤はその風景を写真に収める係だったのですが、ちょうどそのあたりの揺れが大きく、伊藤は耐えれずに撃沈 …。 今思い出すだけでも気持ちが悪いです。

役割である調査風景の動画撮影すらできず、すべての作業をフィールド調査チームの大ベテラン、花上トリーターと浦﨑トリーターにお願いしてしまうという大失態。
写真の左端が伊藤。そして隣の方(共同研究者)も撃沈しています。

これは戻りの道で鯨類を発見して挽回したいところでしたが …
結局、行き道と同じようにただきれいな海を眺めて片瀬漁港まで到着してしまいました。

いろいろありましたが、調査の総時間は9時間 26分! そんなに調査していたとは思えないほど一瞬でした。

次は絶対に鯨類を発見したい … ! そしてもともと三半規管が弱い伊藤。次に参加するときは今回より使い物になれるように頑張りたい所存です … 。

まだまだ始まったばかりの相模湾調査。 やり方も人間側のスキルもレベルアップしていきながら調査を続けていきますので、ぜひ続報をお楽しみください!!

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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