前回の調査から少し間隔は短いですが、6月の調査をおこないました。
今回は雨が降っていましたが、海況がよく波もほとんどない穏やかな状態でした。 初めてこの場で潜る私にとってはいい条件が整っていました。 今回のバディは、江の島の潜水調査に何度も参加している西川トリーターです。 初めての調査でしたが、西川トリーターが事前に今回の調査の流れやルートなどを丁寧に打ち合わせしてくださったので、安心して潜ることができました。 野外での調査は、安全が第一です!
準備が整いました。それではいってきます!
今回の調査のミッションは主に3つ。 定点調査とヤギの成長記録のデータ収集、そして生物調査です。
最初の2つは熟練の技が必要なため、私は3つ目の生物調査を中心におこないました。
定点撮影では、毎回同じ場所で360度撮影をおこなっています。 海のようすは、季節によって変化します。 今はワカメがたくさん生えていますが、きっと夏になるとまた違った風景を見ることができるのでしょう。
定点観測を終えたら、ヤギの測定に向かいます。
測定ポイントへ向かう途中、小さな生き物が目に留まりました。
あっという間に、ヤギポイントに到着です! それでは測定開始!
西川トリーターは手際よく測定をおこなっていました。 まさに熟練の技です! ちなみに、ノギスは園山トリーターお手製だそうです。
ふと、目線を上げてみると、目の前にキタマクラがいました!
好奇心旺盛で、こちらのようすをうかがっていました。 釣りの仕掛けが切られてしまうことなどから、釣り人にはあまり好まれていませんが、水中で見たら少し印象が変わるかもしれません。 調査のようすを見守ってくれました。
さて、無事にヤギの測定を終えたので、ここからは2本目も含めて生物調査です。
一番印象に残ったのは、ハコフグの谷です! 10個体は超えていました。
ちなみに、ヒラムシはサナダムシやコウガイビルと同じ扁形動物門の仲間です。 ウミウシは、軟体動物門に分類されるので、分類学上はかなり違いがありますが、いずれも似たような環境に生息しているので、派手な色合いは身を守るのに役立っているのかもしれません。
最後はワカメの森に戻ってきて、調査は無事に終了です!
よく見ると先端が欠けているワカメがほとんどでした。
水温が上がってきたので、来月の調査ではワカメはあまり見られないかもしれませんね。
さて、今回は別の予定が入ってしまった園山トリーターの代打だったので、次回いつ潜れるかはわかりませんが、また潜る機会があれば今回の調査との変化を感じ取れるようにしたいです。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。