先日、横須賀市の燈明堂海岸に採集に行ってきました。 相方は大ベテランの園山トリーターです。 6月の半ばで数日前まで雨の日が続いていたものの、当日は晴れ間も見え気温も高く絶好の採集日和でした。
早速、ウェットスーツに着替えて採集スタートです!
今回の採集の目的は、アマモ、ミズヒキゴカイ、アマモ場に生息する魚類やヒメイカなどを搬入すること。 生物によって採集方法が異なるため、園山トリーターと手分けして採集をおこなっていきます。
実はちょうどひと月ほど前に同じ場所に採集に行ったのですが、その時よりも透明度が高く採集しやすかったです。
黙々と採集していると、今回の採集の一番の狙いであったチャガラの群れに出会いました。
色鮮やかでかわいらしいですね。 一度に 20匹ほどの群れで泳いでいる姿も観察できたので、“えのすい” の海岸水槽のアマモ場でもそんなようすをお見せしていきたいなと思っています。
アマモを採集するために底の方を覗のぞいていると、砂の中にはそこら中にミズヒキゴカイ。
糸状の感触糸がたくさん見えていますが、採集しようと手を伸ばすと「シュッ」と隠れてしまうので、すばやく周りの砂ごとすくいます。
他にも 30種以上の生物を見ることができ、ヒメイカやコシマガリモエビなどの生き物を搬入しました。 生き物たちはバックヤードで状態を見ながら、順次展示していきます。
今回、私は 2回目の燈明堂海岸での採集でしたが、前回と比較して観察される生物も微妙に変わっており、変化が面白いなと感じました。(もしかしたら、前回初めての採集だったので、私に周りを見る余裕がなかっただけかもしれません… 汗)
継続して足を運び、私自身が見た世界を “えのすい” の水槽で再現していきたいと思います。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。