東南アジアクラゲ調査。
何度も行かせていただきましたが、シンガポールは初めてです。
いつもお世話になっている 北里大の三宅教授のチームに合流させていただいています。
真夜中に羽田を発ち、朝の 6時過ぎにシンガポールに到着しました。
以前から 乗船調査や研修で一緒に作業をしたことがある シーアクアリウムのビビアンさんたちが迎えにきてくれて、7月24 にリニューアルオープンし、「シンガポール・オーシャナリウム」 となる準備中のところを案内していただきました。
ビビアンさんは準備で大忙しの中 来てくださったのですが、連日、新しい水槽の潜水チェックや掃除で、7kgも痩せてしまったと、おっしゃられていました。
クラゲの展示は 10種類とのことです。
ビビアンさんをはじめ、みなさんお忙しそうでしたが、新しいことに向かっている、明るい活気がみなぎっていて、そこにいただけで エネルギーをもらえた感じです。
私もリニューアルオープンが楽しみです。
夕方には、船で40分ほどのところにあるセント・ジョーンズ島に渡りました。
シンガポール国立の臨海実験所があり、夜間採集調査をおこなって今夜はここで 1泊です。
夕食後、フェリーの船着場とマングローブ域の 2か所で調査をおこないました。 マングローブ域では、ミツデリッポウクラゲをたくさん観察することができました。私たちの照らす海中電灯の灯りにすいすいと集まってきたものを柄杓(ひしゃく)ですくいます。
日中の採集と違って、光の範囲に クラゲや他の生物が高密度に集まって来たところをすくいとる、という、灯火採集ならではの面白さもあります。
22時頃からソーティングをおこないましたが、最初のポイントの船着場からは、クラゲはゼロでした。ミツデリッポウクラゲは一晩置いて、明朝プラヌラを確認します。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。