みなさんこんにちは! 八巻です。
現在調査をしている大東島付近はこの時期天気が急に崩れることがあるようで、時折スコールのような土砂降りになります。 普通雨の日に写真をとっても降る雨粒まで映ることはありませんが、写真でもくっきりです。
南の海に来た!という実感がわいてきます。
7月 14日は「KM-ROV」整備日ということで、「KM-ROV」の潜航はなし。 「クラムボン」 #52潜航とベイトカメラの投入です。
「クラムボン」は南大東島北東の急斜面 水深約 580mから 400mを調査して、新たな洞窟を探す潜航をおこないました。 ベイトカメラは南北大東島の間 1,500mほどに投入、夜間はライトトラップやプランクトンネットを実施しました。
日中の「クラムボン」では小さなオキノシマウツボを観察したり、
本航海初のウミトサカ類となるクダヤギ類を採集したりしました。
また、水深 460m近くでイモガイの仲間を採集。
温かい南の海のイメージが強かったイモガイですが、南の海とはいえこんな深海にいたのは素直に驚きました!
また、小さなかわいいゴマフウリュウウオも採集できて、元気なうちに魚類研究者の方が標本写真を撮影、
その後飼育に挑戦中です!!
「クラムボン」潜航終了後、ベイトカメラを投入、
夜間のプランクトンネットの準備などをおこないました。
プランクトンネットの作業のようすはまた別の機会にご紹介しますね。
7月 15日の朝にベイトカメラの回収をおこない、午後から「TPF2」で再び「ラビリンス」を目指しました。
前回ケーブルドラムにまかれるケーブルが緩んでしまう問題は、前日に「KM-ROV」チームの方が細工してくだいました。
ケーブルをスポンジで押さえて緩まないようにし、「KM-ROV」のマニピュレーターを使ってケーブルを巻く位置を調整するシフターをつけてくださいました。
いざ再び「TPF2」で洞窟の中へ! 今回は左の割れ目の奥から観察することにしました。
左の割れ目は右の割れ目へ続く横穴の、もう少し奥で行き止まりになっていました。 そのあたりに、残念ながら採集はできなかったものの、ヒトツトサカとも違う、とても大きなポリプを持つ八放サンゴの仲間を発見しました。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
オーシャンショット研究助成事業は日本財団の助成を受けて笹川平和財団海洋政策研究所によって実施されている。