相模湾の環境を観察・把握するため、最近は江の島以外の場所でも潜水調査をおこなうことが増えてきましたが、今回もまた初めて潜るポイントでした。
ここは江の島よりも南東に位置する三浦半島の先端、城ヶ島です。
12月らしい凍える寒さの中、関係者の方にご挨拶をしたら、いざ! 頼れる園山トリーターと安全に気をつけながら潜水します。
水中はどんな環境が広がっていてどんな生物がいるのか、ドキドキです。
(私はタンクを背負って潜水することが多く、素潜りは久しぶりだったのでそっちの方面でもちょっとドキドキでした。)
ムラサキウニとハコフグまず浅場の水深 3m くらいのところは主に砂地で、大小さまざまなサイズの岩が転がっていて、岩の隙間にはたくさんのムラサキウニやウミシダの仲間が付いていました。
そして他にも、イソギンチャクの仲間や八放サンゴの仲間、ムラサキハナギンチャクなどがちらほらと観察されました。
シマキッカイソギンチャク
サンゴイソギンチャク
トゲトサカの仲間魚類の方は、クロホシイシモチ、ニシキベラ、キタマクラやハコフグなど江の島でもおなじみのメンバーから、クロサギ、サビハゼ、クツワハゼなどといった江の島ではあまり多く見かけないような種も観察できました。
そして砂を上手く利用して潜っているクサフグもたくさん見られました。(写真のクサフグはそんなに隠れられていませんが。。)
砂に潜るクサフグこの浅いところからもう少し沖に出ると水深が深くなり、底質も砂とは違う泥っぽい地面になります。
そこではハナハゼやダテハゼなども確認できました。
江の島とは大きく異なる環境ですが、さらに時間によっても見られる生物が違うようです。
この泥っぽいところ、夜間に観察するとどのようになっているのでしょうか… 気になりますね!
今後もさまざまな場所の水中の環境、そして季節や時間による変化なども調査して、みなさんにお伝えしていきたいと思います。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。