私はこれまでに野外での潜水は江の島と伊豆半島でよく潜っていましたが、今回初めて三浦半島側での潜水となりました。伊豆半島では主にサンゴの生息状況を見てきましたが、はたして城ヶ島はどうでしょうか。
2月ということもあり、水温は冷たかったのですが、透明度は良く視界はとてもクリアでした。7月に江の島に潜った時は暖かかった一方で、視界は数メートル先が見えない状態でしたので、調査としては好条件でした。
海の中は砂地に転石が転がっており、岩肌にはフクロノリがあたり一面繁茂していました。
繁茂するフクロノリ生物はキンギョハナダイ、ニザダイ、ソラスズメダイにウミスズメなどを見かけました。サンゴイソギンチャクに隠れるミツボシクロスズメダイの幼魚もいましたね。水温が低いため、生物量が少ない状況でした。
そして、今回の目的の一つでもあるサンゴも見ることができました。最初の一つを見つけると徐々に目が慣れてきて、発見できるようになってきます。ただ岩を覆うようなタイプのサンゴは海藻の隙間に点々と活着しているため、目を凝らさなくては見落としてしまいそうです。また、それがサンゴなのかコケなのかも見分けなくてはならないため、サンゴを見る眼が試されます。
岩を覆うように成長するハマサンゴ属の一種最近、南方系ミドリイシ類の北限記録に関する論文が発表されましたが、伊豆半島側だけでなく、三浦半島側でも見られるようになってきています。今回もサンゴを何種類か確認しましたがどれも小さく、ここ数年で出現しているように思われます。論文で掲載されていた南方系ミドリイシ類も見られました。伊豆半島側の方が種数も群体数も多く、サイズが大きいため、同じ相模湾でも位置が違えば大きな差が見られます。
昨年、黒潮の大蛇行が終わったと発表されましたが、今後はこの変化で冬場の海水温が黒潮蛇行中と比べ低くなると予想され、またサンゴの状況が変わってくることでしょう。潜ってみないと分からないことがたくさんあります。実際に見てわかることをみなさまにお伝えできるように引き続き調査をしていきます。
エンタクミドリイシ
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。