2026年05月20日

江奈湾潜水調査

  • 期間:2026年 5月20日(水)
  • 場所:江奈湾
  • 目的:生物調査採集
  • 担当:園山・藤田


今回はウミエラ調査のため少しいつもとは違う環境に潜ってきました!
調査地は三浦半島の南側に位置する江奈湾です。
ウミエラの生息が確認されている場所ですので、泥質の環境というわけです。ごつごつした岩場がたくさんある江の島とは雰囲気が全く異なります。
事前に入手した情報では夜間にウミエラがよく観察されるということだったので、ナイトダイビングでの潜水調査計画を立てました。

江奈湾は干潟も磯もあるすてきな環境で、これまで何度か採集で訪れたこともありましたが、潜水をするのは初めてです。もちろん、潜ったことのない場所でいきなり夜間潜水をするのは危ないので、まずはようす見のため、別日の日中に同じポイントに潜りました。
この日も面白いようすが観察できたので、まずは日中の海の中から紹介します。

こちらが、さっそく日中に出会えたヤナギウミエラの仲間です。
体の大部分は砂の中に潜っていて、先端だけがちょこんと見えています。てっきり日中のウミエラは完全に姿も見られず、後日実施の夜間潜水に向けた地形の下見だけになるかと思っていたので、いい意味で裏切られました。
こんな感じで複数種のウミエラの姿を確認することができ、夜に潜ればもっとたくさんのウミエラに出会えるだろうと期待が高まります。

タテジマウミウシの仲間タテジマウミウシの仲間

このタテジマウミウシの仲間は、ウミエラを食べる存在として知られています。
タテジマウミウシの仲間に捕食され骨軸だけがむき出しになったウミエラもあり、さらにウミウシの卵が周りに産み付けられているようすも観察されました。
ウミエラが豊富な環境には、ウミエラを利用する生物ももちろんいるというわけですね。

ウツボウツボ

そして、いました。とってもかわいいウツボです!
江の島でもおなじみ、というか相模湾では大体どこで潜っても出会える魚ですが、いつどこで出会ってもうれしいですよね。

この日の潜水調査で江奈湾の水中のようすもだいぶつかめました。
まず大変濁っているので、視界はすこぶる悪いです。そして、海底が砂泥質なので、手で少し掘っただけでも砂が舞いあがり、そこにいたはずのウミエラも見えなくなるほどです。ですが、潮通しは悪くないからか、少し待つとまた周りが見えるくらいには視界も回復します。

さあ、ここからはメインの夜間潜水のようすをお伝えします。

夕暮れの曇り空と園山トリーター夕暮れの曇り空と園山トリーター

夜間と言っても潜り始めはまだ日が沈む前の夕方です。
この時点では、先日の日中より少し暗いくらいでほとんど変わりません。
ですが、潜ってみるといろんなウミエラの仲間、ウミサボテンの仲間がよく伸びて、ポリプを開かせています。

ヤナギウミエラの仲間ヤナギウミエラの仲間

トゲウミエラの仲間トゲウミエラの仲間

密集するトゲウミエラの仲間密集するトゲウミエラの仲間

スナイソギンチャクスナイソギンチャク

潜っているうちに日も沈んで、すっかり真っ暗になりました。
ライトで照らして生物を探しながら泳いでいて、突然視界に入ってくるウミエラの仲間たち。その立派なようすに、出会う度にハッと息をのんでしまいます。

豊かな泥質の環境に、さまざまな無脊椎動物が生息していることが改めて確認できました。
ウミエラの仲間たちも、複数種いたり、大きさがさまざまだったり、かなり奥が深そうです。
今後もこういった潜水調査も継続しておこない、面白い海の中のようす、そして生物の多様性もお伝えしていきたいと思います。


※今回の潜水調査は、事前に関係各所に許可をいただいたうえで実施しています。

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

RSS