2013年06月10日
トリーター:佐野

小窓水槽


先ほど、発見の小窓“小さな地球”水槽が約7年の展示を経て幕引きとなりました。
これまでたくさんの生き物たちが登場してきました。
きょうは小窓水槽の最後を飾った小窓メンバーたちの行く先とひとことを。

ハコフグ

キュートな外見と仕草でお客さまにとても愛されていました。見た目は子ども。でも実は 4才になるご年配だったりします。
バックヤードでも物怖じせずにやっていけそうです。

ジョーフィッシュ
とても神経質で目が会うたびに大きな目と口をこちらに向けて威嚇をしてました。だけどその姿がとてもかわいらしく、癒された方も多いはずです。
バックヤードでの生活に早く馴染んでください。

コウワンテグリ
よちよち泳ぐようすにカメラを向けるお客さまが多かったです。バックヤードでもゆったりお過ごしください。

キヘリモンガラ
小窓水槽随一の個性的なキャラクターでした。
その人気ぶりはYou Tubeにアップされるほど。
バックヤードで今度はどんな表情を見せてくれるでしょうか。

オビテンスモドキ
眠たくなると開館中でも砂をかぶって寝てましたね。
完全にかぶりきれてない姿、寝ぼけた姿にはかなり和ませてもらいました。
バックヤードでは他の生き物もいて賑やかですが、ぜひ自分を貫いてください。

クギベラ
狭い隙間をするする泳げるので、水槽の裏に入って行方不明になったときには本当に焦りました。
季節来遊魚の水槽(相模の海ゾーン)は広いのでのびのび泳いでください。

メガネゴンベ
気が強くてどっしり構える貫禄の魚でした。
バックヤードでは他の魚と仲良くしてください。

ヒメセミエビ
普段はとても大人しいですが、掃除の時には爆発的なパワーで泳ぎ回ってくれてひやひやしました。
バックヤードは広いので掃除の時も安心してください。

フタイロカエルウオ
小窓にやってきてからどんどん大きくなりました。
棲んでいる穴にお腹がつかえて、3回引越ししましたね。
無理やりお腹をねじこんでいる姿は親近感を覚えました。
サンゴ礁水槽(冷たい海・暖かい海ゾーン)は餌の競争相手が多いですが、さらなる成長を願っています。

コシマガリモエビ
島津トリーターのクラゲ採集で一緒にやってきました。
アマモ水槽(相模の海ゾーン)で見事に擬態されたら見つけるのは至難の業?

正体不明のフグ
先日日誌で紹介しました。
正体が分かる前に展示が終わってしまいましたが、バックヤードで大きくなったら違う形でまたお客さまの前に帰ってきましょう!

キリンミノ
ミノカサゴとはまた違う魅力がありました。
バックヤードの水槽は広いので存分に胸びれを伸ばしてください。

コンゴウフグ
たまにいじけますが、明るい性格で人気を博してましたね。
チョウチョウウオの水槽(冷たい海・暖かい海ゾーン)は素早い魚が多いですが、その中でのんびりあなたらしく生きてください。

ミドリイガイ
小窓担当リーダーの植田トリーターを象徴する貝です。
最近江の島ではあまり見かけなくなったとか。
タッチプールでみなさんに外来種の根性を伝えてください。

カクレクマノミ
一緒に入っていたシライトイソギンチャクには先客がいたので遠慮したのでしょうか?
サンゴ礁水槽(冷たい海・暖かい海ゾーン)にはフリーのイソギンチャクがいますので、気に入ったら棲んでみてください。

ムラサメモンガラ
寝る時、いじける時には背びれのトゲで水槽の出っ張りに体を固定し、動かざること山の如しでしたね。
バックヤードは出っ張りが少ないですが、固定ポイントを見つけてください。

ゾウリエビ
歩き方がとてもチャーミングです。
タッチプールでその魅力を振りまいてください。

スジモヨウフグ
病気がちでしたが、なんだかんだ小窓水槽の長老群の一員です。
バックヤードでも長生きしてください。

ナガレボシ
同居のキンチャクガニが注目されがちでしたが、見てくれるお客さまはちゃんと見ていてくれましたよ。
今上陛下のご研究コーナーではミナミゴンズイに負けずに頑張ってください。

ナカハラタナバタウオ
餌を取るときの一瞬の動きは弾丸の如しでした。
バックヤードでどうか強く生きてください。

ホシノスナたち
足立トリーターが沖縄から連れて来てくれました。
生き物だったという事実に驚くお客さまが多くいらっしゃいました。
バックヤードでしばらくお休みください。

シロホシアカモエビ
水槽を掃除しようと入れた手をさらに掃除してくれましたね。
バックヤードで新たな掃除対象を見つけてください。

クモハゼ
何度か水槽の壁に産卵してくれましたね。
稚魚が肉眼でかろうじて確認できる程度の大きさだったのには驚きました。
出会いの海の水槽(相模の海ゾーン)でも 2尾仲良く過ごしてください。

クラウンアネモネフィッシュ
導線的に先にいるカクレクマノミを「ニモだ。」というお客さまにこっちがニモですと教えてくれる存在でした。
サンゴ礁水槽(冷たい海・暖かい海ゾーン)は広くてびっくりするかと思いますが、お気に入りの場所を見つけてください。

ニシキテグリ
あなたを見るために水族館に来たという方もいらっしゃいました。
しばらくバックヤードでお休みしてください。

同居の生き物や、これまで登場した生き物たちについてまだまだ書き足りないのですが、全部書くと、本になるくらい書いてしまいそうなので、今回は最後に小窓水槽で展示飼育していた生き物たちを紹介しました。
同居の生き物たちの行方が気になる方は、魚類担当のトリーターを捉まえて聞いてみてくださいね。

小窓水槽は 1匹1匹の表情まで分かるくらい、生き物と向き合える貴重な水槽でした。
個人的には新人 1年目に担当となり、飼育係として大事なたくさんのことを教えてくれた水槽でもあります。
なくなってしまったのは担当者として本当に残念ですが、夏には“えのすい”のクラゲの魅力をお伝えする新しいコーナーが誕生します。
楽しみにしていてくださいね。

長い間ご声援ありがとうございました。
小窓水槽の生き物たちに代わりみなさまにお礼申し上げます。
いつの日かまた形を変えてお会いしましょう!

発見の小窓“小さな地球”水槽発見の小窓“小さな地球”水槽

RSS