2015年02月04日
トリーター:鈴木

イルカ・クジラ入門 13 ~カマイルカに詳しくなろう~

カマイルカ「クロス」カマイルカ「クロス」

こんにちは鈴木です。
今回はオキゴンドウ、ハナゴンドウに続く、詳しくなろうシリーズ第三弾、カマイルカです。
では始めます!

和名:カマイルカ
学名:Lagenorhynchus obliquidens
漢字:鎌海豚
英名:Pacific white-sided dolpin

まずは名前についてです。
和名は、漢字からも分かるように鎌が関係しています。実は背びれのカーブ具合が急で、鉤形に曲がっており、それが草などを刈る鎌に似ていることが由来しています。地方によっては、この特徴からカギヒレイルカとも呼ばれているそうです。
学名です。まず Lagenorhynchus は、ギリシャ語で「ボトル(瓶)」を意味するLagenosと「くちばし(吻)」を意味するrhynchusからきています。つまり、一般的なイルカの形である、長く突き出たボトルのような吻先のことですね。
obliquidens はラテン語で「斜めの、横向きの」という意味のobliquusと、「歯」の意味のdensからきています。斜めの歯??と思うかもしれませんが、実はカマイルカの細く小さな歯は根元から先端にかけてわずかに湾曲しているんですよ。私もあまり意識したことが無かったんですが、確かに見ると真っ直ぐではないんです。
英名は、太平洋(Pacific)に棲む、体側に白い模様のある(white-sided)イルカ(dolpin)という意味です。うん、分かり易い!因みに皆さんの予想通り、大西洋(Atlantic)に棲むタイセイヨウカマイルカというのもいて、主に模様が異なります。

続いて体の特徴についてです。
大きさは、成長すると 2.3m程度、体重は 150kg位になります。因みに“えのすい”のカマイルカの「クロス」と「セブン」は現在 130kg位です。その他の目立った特徴は名前の所でいった通りです。

次に生息域です。
主に北太平洋の冷たい海や温暖な海に生息しており、日本でも主に日本海側で多く見られます。

最後に生態などです。
数百頭かそれより少ない数での群れで見られるのが普通なようですが、1000頭~それ以上の大群をつくることもあるようです。餌は魚類やイカで自然界では主に夜間餌を獲って食べるそうです。出産時期は夏と言われていますが最近の研究ではおもに秋のはじめ見られているようです。そしてやはりカマイルカといえば、大変活発でアクロバティックな動きですね。私もカマイルカの機敏な動きが大好きですし、大ファンです。

ざっと、こんな感じでしょうか。
因みに、日本最長飼育記録のカマイルカは“えのすい”で暮らす「クロス」なんですよ。
今月で“えのすい”に来てなんと 37年になります!いやー素晴らしいです。
高齢でも、動きはまだまだ現役です。ぜひこれからも長生きで元気でいて欲しいですね。

いかがでしたか?
このシリーズ、残すはバンドウイルカのみですね。
このシリーズはあくまで入門編ということで“えのすい”にいる種類を書く予定でしたが、書きやすいので入門の垣根を越えていろいろな種類書いてしまおうかな・・・と悪考しております(^_^;)
いよいよ入門とは名ばかりになってきました・・(_ _)

おっ、今回は珍しく短いですね!
(えっ?これで?)(はい、これで)・・(だいぶ)。
では次回まで、お楽しみにー!

関連日誌
2014/ 12/ 02 イルカ・クジラ入門 12 ~ハナゴンドウに詳しくなろう~
2014/ 09/ 04 イルカ・クジラ入門 10 ~オキゴンドウに詳しくなろう~

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